15日に行われた国家基本政策委員会合同審査会で、高市首相(自民党)と玉木雄一郎氏(国民民主党)小川淳也氏(中道改革連合)水岡俊一氏(立憲民主党)神谷宗幣氏(参政党)竹内俊彦氏(公明党)安野貴弘氏(チーム未来)による党首討論が行われた。飲食料品の消費税減税や物価高対策、外国人政策、安全保障などを巡り、各党代表が首相の方針をただした。
討論で多くの時間が割かれたのは、高市首相が掲げる飲食料品の消費税負担を実質ゼロとする政策だった。高市首相は、現在の8%の税率がそのまま減税されれば、1人当たり年間4万円強の負担軽減になると説明した。
一方、野党側からは、政府が検討する1%の減税と1%の給付を組み合わせる案について、問題点の指摘や代替案が相次いだ。
国民民主党の玉木氏は、免税事業者の負担や外食産業への影響に懸念を示し、住民税の控除額引き上げや即時給付などを含め、最適な組み合わせを検討すべきだと提案した。将来的には、消費税率を機動的に変更できる体系への移行も求めた。
チーム未来の安野氏は、減税に伴うデメリットを避けるため、「所得連動型給付」に一本化するよう提案した。位の高い者や徳が備わっている者というのは、時代の変化に応じて自らを改めていく意味の「君子豹変す」ということわざを引き、高市首相に柔軟な判断を促した。
中道改革連合の小川氏は、夏前に方針を取りまとめるとの公約を守り、早期に結論を出すよう迫った。公明党の竹内氏は、歴史的な円安と物価高への対応として、予備費の即時活用や資金効率化による財源捻出を提案した。
高市首相は、政策の本丸は将来導入する「給付付き税額控除」であり、消費税減税は制度設計が整うまでの「つなぎ」であるとの見解を改めて示した。現在行われている国民会議の結論を先取りせず、ぎりぎりまで議論を見守る姿勢を強調する一方「実行の直前で最善の方策を考える」と述べ、柔軟に対応する余地も残した。
予備費については「必要なタイミングで使う」と述べ、物価高への根本的な対策は「強い経済」をつくることだと主張した。
外国人政策を巡っては、参政党の神谷氏が、将来の人口動態を見据えた外国人受け入れの総量規制について質問した。
高市首相は、令和8年度中に人口戦略を策定すると約束した。現時点では総量規制について結論を出さないとしながらも、特定技能などの受け入れ上限を設定することについて検討を進めると回答した。
神谷氏は、令状なしに通信情報を収集する「行政傍受」への懸念も示した。高市首相は、通信の秘密は憲法上の権利であり、慎重に扱う必要があると説明した。その上で、将来、国家情報局が設立された場合には、情報収集機能の強化を検討すると述べた。
小川氏は、高市首相の国会出席頻度の少なさや、SNSを通じた一方的な情報発信、他候補を批判する「疑惑動画」への関与について追及し、首相としての資質をただした。
高市首相は、国会では誠実に答弁していると反論した。動画の作成や他候補への批判への関与については、「全く身に覚えのないこと」として強く否定した。
比例定数削減などの選挙制度についても小川氏が見解を求めたが、高市首相は議員立法であることを理由に明言を避けた。秋の国会での議論に向けた協議会の動向に触れ、令和7年9月をめどに結論を得る見通しを示すにとどめた。
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