片山さつき財務相は7月31日の閣議後記者会見で、「責任ある積極財政」によって強い経済を実現する一方、財政の持続可能性も確保する方針を改めて強調した。成長率の範囲内に債務残高の伸びを抑え、国と地方を合わせた債務残高の対国内総生産(GDP)比を安定的に引き下げることを中核目標として維持し、市場の信認確保につなげる考えである。
会見では、この方針の下で進める金融庁の組織再編と、消費税率を1%に引き下げるための具体的な工程を説明した。
金融庁は8月7日付で、現在の監督局と総合政策局を廃止し、新たに「銀行証券監督局」と「資産運用保険監督局」を設置する大規模な組織再編を実施する。
片山氏は再編の目的について、生成AIをはじめとするデジタル技術の進展によって変化する金融サービスや、金融業界を標的としたサイバー攻撃の脅威に対応するためだと説明している。
成長投資を促す「資産運用立国」の取り組みを推進する一方、複雑化、多様化する金融機関の不祥事や不正に厳正に対処し、よりきめ細かく効率的な監督業務を行える体制を整備する考えである。
高市早苗首相が指示した消費税率の1%の引き下げについては、市場の信認を維持するため、財源を特例公債、いわゆる赤字国債に依存しない方針を示した。
予算編成改革の具体化に加え、補助金や基金の見直し、税外収入を含む幅広い歳入・歳出の検討を通じて必要な財源を確保する。
減税を来年4月から実施するため、8月上旬に政府・与党の方針として決定し、9月には税制改正大綱に準じた内容を取りまとめる予定である。その後、秋の臨時国会に関連法案を提出し、早期成立を目指す。
高市首相が示した「2年後には私の責任で元に戻す」との方針について、片山氏も強く賛同する姿勢を示した。
政府は、これまでにない「強く豊かな日本投資枠」を設けるなど、戦後最大規模の予算編成改革を進める方針だ。片山氏は、2029年4月までの2年9か月間にGDPと賃金を確実に引き上げ、消費税率が元に戻った後も国民が負担を乗り越えられる「強い経済」を構築する決意を表明した。
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