高市早苗首相は8月3日、令和8年熊本地震の被災地を訪れ、被害状況を視察した。政府は災害復旧や被災者支援のため、200億円を超える予備費の使用を4日に閣議決定する方針だ。公共土木施設や農地などの被害については、激甚災害に指定される見通しも明らかにした。
首相は益城町、熊本市、八代市など8市町の上空から、道路や橋をはじめとするインフラの被害状況を確認した後、氷川町内の避難所を訪れ、被災者から、避難生活の状況や若い世代の暮らしへの不安の声を直接聞き取った。
夕方には熊本県庁で木村知事と意見交換し、避難所への追加支援や復旧に向けた財政措置などについて要望を受けた。
政府は、プッシュ型の物資支援や災害復旧を強化するため、200億円を超える予備費を確保し、被災自治体に総額616億円の普通交付税を繰り上げて交付することも決めた。
公共土木施設や農地の復旧事業については、「本激」として激甚災害に指定される見込みとなっており、自治体の災害復旧事業について、政府として全力で支援していく方針だとした。
政府はまた、今回の地震を特定非常災害に指定し、指定は発災日の7月28日にさかのぼって適用し、運転免許証や飲食店の営業許可などの有効期間を延長する。
電力はすでに復旧し、今後は各家庭内の設備修復に対応する段階に移っている。水道については、避難所や医療機関への供給を継続しながら、今週をめどに復旧の見通しを示す予定だ。
燃料については、平時の4倍に当たる供給体制を構築した。被害が大きかった八代市、宇城市、氷川町でも、8割を超えるガソリンスタンドが営業を再開している。
被災者の住まいの確保に向けては、2日からホテルや旅館での受け入れを開始した。3日には宇城市と氷川町で、建設型応急住宅の着工が始まった。
避難所や車内で生活する被災者の熱中症を防ぐため、警察や消防による見回りも強化している。震災に便乗した空き巣などの犯罪を防ぐため、各府県警察から特別部隊を派遣し、被災地の警戒に当たっている。
4日には、PFI船「はくおうⅡ」が八代港に到着する予定だ。船内では入浴、宿泊、食事を提供するほか、医療支援も実施する。
高市首相は「一日でも早く安心して元の生活を取り戻していただけるよう、政府一丸となって生活と生業の再建支援に力を尽くす」と述べ、復旧と復興に全力を挙げる考えを示した。
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