政府 石油化学製品のサプライチェーン正常化へ全力 トルエン・キシレンは石油元売から直接供給も

2026/06/03
更新: 2026/06/03

高市早苗首相は6月2日、第9回「中東情勢に関する関係閣僚会議」を開催し、国民生活と経済活動を守るための具体策を示した。

サプライチェーン上の在庫が他の製品と比べて少ない塗料・シンナーなどについて、政府は供給網の強化に乗り出す。原料であるトルエンやキシレンについて、従来の石油化学メーカーに加え、石油元売からもシンナーや塗料メーカーなどに新たに直接供給する。これにより、例年の需要の1.8倍に相当する供給が可能になるとしている。

一方、塩ビ管や断熱材などについては、実績を上回る発注や供給見通しの共有不足による流通の停滞、いわゆる「目詰まり」の解消を強化し、立場の弱い川下事業者へのプッシュ型支援を進める。また潤滑油の調達に苦心する切削加工業などの中小製造業、地域交通を支えるタクシー事業者、今後の作付けにプラスチック製農業資材を必要とする園芸農家に対しても、新たに重点的な目詰まり解消に取り組むよう関係大臣に指示した。

医療分野でも、市場の混乱を避けるための対応が進められている。軟膏容器や分包紙などは前年並みの供給ができている一方、発注量が急増している。このため政府は、薬局に対し、当面の必要量を超える過剰な発注を控えるよう要請し、発注の適正化を図っている。

また、国が備蓄している医療用手袋の放出も進めている。5077の医療機関などに対し、最大1980万枚を配布する手続きが進められている。

政府は、国民の命や暮らしを支える分野で生じている困りごとを一件一件解消する方針だ。きめ細かな需給調整や目詰まり対策を進め、中東情勢の影響を受ける中小企業や小規模事業者に対し、資金繰り支援や雇用調整助成金の活用支援、価格転嫁の徹底要請を行うなど、市場の混乱回避と経済活動の保護に取り組む。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます