「中国ジェットコースター衝突事故」続報 死傷者は多数、4人が集中治療室

2023/10/30
更新: 2023/10/30

10月27日午後6時半ごろ(現地時間)、広東省深センにある「中国版ディズニーランド」とも呼ばれている歴史あるテーマパークハッピーバレー(歓楽谷)」で、ジェットコースターの衝突事故が起きた。

事故の負傷者を受け入れていた病院の救急診療は対応に追われ、一時、一般外来の診療を停止する事態に陥った。ネット上では「事故現場は悲惨で、死者も出ている」という情報が拡散されている。

しかし、テーマパーク側は「負傷者は8人。いずれも命に別状はない」と発表している。これに対し、ネット上では「信じられない。当局がまたも(事故のひどさを)隠蔽している」といった疑いの声が広がっている。

その後、事故の負傷者が運び込まれた「香港大学深圳医院」を取材したメディアは「実際の死傷者数は、もっと多い」と伝えている。事故の翌日(28日)の時点では「10人が入院。このうち4人がICU(集中治療室)で集中治療を受けている」という。

「この事故で、いったい何人が負傷したのか?」という問いに関して、テーマパーク側は「最新の状況を統計中」と述べただけで、「(詳細は)また後で通知する」と答えている。

衝突事故が発生した時、「乗客22人を乗せたジェットコースター(定員24人)がレールの斜面を登る際に故障が発生。突然、後方へ逆走した。そのため、後方にあった降車中の別のジェットコースターに衝突した」という初歩的な調査の結果が出ている。

後方のジェットコースターは同じく定員24人で、事故発生時は「15人が降車していたが、車内にはまだ9人が残されていた」という。

以上の情報の通りだとすると、2台の衝突によって被害を受けた可能性のある人数は、少なくとも「31人」になる。

事故原因をめぐり、事故発生の翌日にメディアの取材に応じたある大手テーマパーク設備メーカーの責任者は、「前のジェットコースターが一番高いところまで登った際に、バック防止装置が作動しなかったのではないか」と分析している。

一部の中国メディアによると、このテーマパークでは「2018年にも、同様の事故を起こしている」という。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。