10月27日午後6時半ごろ(現地時間)、広東省深センにある「中国版ディズニーランド」とも呼ばれている歴史あるテーマパーク「ハッピーバレー(歓楽谷)」で、ジェットコースターの衝突事故が起きた。
事故の負傷者を受け入れていた病院の救急診療は対応に追われ、一時、一般外来の診療を停止する事態に陥った。ネット上では「事故現場は悲惨で、死者も出ている」という情報が拡散されている。
しかし、テーマパーク側は「負傷者は8人。いずれも命に別状はない」と発表している。これに対し、ネット上では「信じられない。当局がまたも(事故のひどさを)隠蔽している」といった疑いの声が広がっている。
その後、事故の負傷者が運び込まれた「香港大学深圳医院」を取材したメディアは「実際の死傷者数は、もっと多い」と伝えている。事故の翌日(28日)の時点では「10人が入院。このうち4人がICU(集中治療室)で集中治療を受けている」という。
「この事故で、いったい何人が負傷したのか?」という問いに関して、テーマパーク側は「最新の状況を統計中」と述べただけで、「(詳細は)また後で通知する」と答えている。
衝突事故が発生した時、「乗客22人を乗せたジェットコースター(定員24人)がレールの斜面を登る際に故障が発生。突然、後方へ逆走した。そのため、後方にあった降車中の別のジェットコースターに衝突した」という初歩的な調査の結果が出ている。
後方のジェットコースターは同じく定員24人で、事故発生時は「15人が降車していたが、車内にはまだ9人が残されていた」という。
以上の情報の通りだとすると、2台の衝突によって被害を受けた可能性のある人数は、少なくとも「31人」になる。
事故原因をめぐり、事故発生の翌日にメディアの取材に応じたある大手テーマパーク設備メーカーの責任者は、「前のジェットコースターが一番高いところまで登った際に、バック防止装置が作動しなかったのではないか」と分析している。
一部の中国メディアによると、このテーマパークでは「2018年にも、同様の事故を起こしている」という。
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