一人でパソコンゲームに興ずる少女 (Getty Images)
【大紀元日本5月15日】中国政府の人口規制政策により、1980年代以降に生まれた人の多くは一人っ子。二代目一人っ子時代となった今、国内メディアはその特殊な成長過程による社会問題を取り上げている。
中国ではいま、4+2+1の家族構成が一般的となっている。4人の老人に2人の成人と1人の子供。親となる2人の成人も一人っ子の場合、その子供となる二代目一人っ子は、兄弟がいないうえ、いとこもおじもおばもおらず、親族関係が非常にシンプルなものになる。
新華社の報道によると、物質的何不自由なく育った二代目は、幼少時から遊び友達が少ないため、「非社交的」な子供が多い。ほとんどは祖父母と両親に甘やかされながら、一人ぼっちで育ったため、人付き合いが苦手。こんな彼らは、幼稚園ではグループの遊びを好まず、他人との協調を嫌がり、先生とのラジオ体操すらしたくないという。
北京のあるベテラン幼稚園先生は、「このような子はとても多い」とし、「彼らは多少現実離れの環境で生きているため、わがままで、他人の感情と情緒を察するのが苦手だ」と話した。
広東省の中山大学の心理学教授・郭麗さんは、「この種の子供は過保護にされているため、競争力が弱いほか、他人に自分の感性や考えを伝えるコミュニケーション能力も低い」と指摘した。
このような子どもたちが成長し社会の主流になれば、国民性が大きく変わってしまい、一連の社会問題を引き起こす、と郭教授は警鐘を鳴らした。政府は教育などの面から早急に対策を講じるべきだと進言した。
(翻訳編集・叶子)
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