中国の公務員が、勤務先に預けていたパスポートを取り戻して海外留学するため、意図的に15日間無断欠勤し、解雇されたことをSNSで明かした。解雇手続きが終わった約3か月後、勤務先が一括管理していた自身のパスポートを取り戻したという。
9月9日、中国のネットユーザーがSNSに「自ら鉄飯碗(安定した職)を砕き、自ら鉄の足かせを外した」と投稿した。
投稿者は自身が「gwy(公務員)」だと説明し、「すべての手続きが終わり、ようやく自由にパスポートを使えるようになった」と記した。辞職を決めた理由については、海外留学を希望していたためだとしている。
また、公務員を辞める方法について寄せられた質問にも回答。「公務員は5年以内は辞職できず、『解雇される』ことでしか辞められない」と説明した。
投稿者によると、まず上司と相談し、了承を得たうえで意図的に15日間無断欠勤した。その後、勤務先が解雇手続きを開始し、約3か月ですべての手続きが終わり、解雇通知を受け取ったという。
解雇手続きには少なくとも3か月かかり、さらに長引く場合もあるとしている。社会保険については、自ら社会保険当局で手続きを行い、個人で加入する形に切り替えられるという。
中国では9月15日から出入国をめぐる新たな規定が施行される。こうしたなか、あえて解雇されることでパスポートを取り戻したという投稿がネット上で注目を集めている。
あるネットユーザーは、国有企業を辞めた際の経験をこう振り返った。
「海外に出る前、深センで働いていた会社も安定した職場だった。当時、公用パスポートは会社が一括管理していたが、私用パスポートは自分で持つことができた。年休を取るという名目で海外に出て、休暇が終わった後、会社に電話して『もう戻らない』と伝え、そのまま辞職した」
公務員への出国制限はすでに常態化しているとの指摘もあった。
「パスポートを預けさせられ、退職まで制限されるのは当たり前になっている。無断欠勤して解雇されなければパスポートを取り戻せないなんて、体制内で自由を得る代償はあまりにも大きい」
「中共の強権は、体制内の人間まで囚人にしている。中共は出国規制によって人身の自由を奪い、基本的人権を無視している」
「邪悪な組織から離れるには決意が必要だ」
出国制限の対象は政府機関だけではない。国有企業や金融業界、テクノロジー企業などにも広がっている。
今年7月、北京の金融業界関係者、康亮さん(仮名)は大紀元に対し、中国の国有企業や金融機関の一部幹部が当局の追及を恐れ、退職する方法を模索していると明かした。中には、あえて違法行為に及んで解雇され、勤務先が一括管理しているパスポートを取り戻し、中国を離れようとする人もいるという。
康さんは「多くの人が、どうやって国外へ出るかを考えている。知り合いの医師に末期がんの診断書を書いてもらう人もいれば、飲酒運転で拘留され、会社に解雇させる人もいる。そうすればパスポートを取り戻せる」と説明した。
さらに「こうした人たちは海外に不動産を持っており、当局の調査対象になりたくないのだ」と述べた。
康さんは、こうした人々が早めに退職し、パスポートを取り戻して中国を離れたことについて、内部情報を得たか、公開報道や内部通知などから当局の動きを事前に察知した可能性があるとみている。
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