新給付制度 29年度導入で大筋合意 消費減税の結論は先送りに

2026/07/17
更新: 2026/07/17

与野党で構成される「社会保障国民会議」の実務者協議が16日に開かれ、所得に連動した新たな給付制度を2029年度から本格導入することで大筋合意した。読売新聞などが報じた。

新制度開始までの「つなぎ」と位置付けられる食料品の消費税減税については各党間の主張の隔たりが大きく、結論は後回しとなった。

新たな給付制度は、働く中低所得者の手取り増や就労促進を目的としており、高齢者や個人事業者も対象に含める方針だ。子育て支援として18歳以下の子どもの数に応じて給付額を加算する一方、配偶者が高所得の場合は対象外とする。

ロイター通信によると、中道改革連合などの指摘を受け、病気や障害などで働けない人も新たに給付対象として検討することが明記された。読売新聞は、当初は「給付付き税額控除」の導入が議論されていたが、制度の複雑化を懸念する声が相次いだため、当面は税額控除を見送り、給付のみに一本化されることとなったと報じている。

具体的な給付額や対象となる所得水準の範囲は、税や社会保険料の純負担率を国際比較しつつ、財源の確保策と合わせて今後設定される。財源については、企業の法人税などを軽減する租税特別措置の見直しなどを例示し「特例公債(赤字国債)に頼らず、早期に結論を得る」としている。

一方、消費税減税については、高市首相の意向を踏まえ、食料品の消費税率を現在の8%から1%に引き下げ、1%分を中低所得者に給付する案が実務者会議で示されている。政府は近く閣議決定する「骨太の方針」に、8月上旬までをめどに方針を決定する旨を明記する方向で調整に入った。

しかし、恒久減税を主張する中道改革連合や、減税より給付を望む国民民主党との溝は埋まっていない。ロイター通信によると自民党内にも減税不要論が根強く残っている。実務者会議の議長を務める自民党の小野寺五典税調会長は、消費減税などの「つなぎ」に関する協議を22日以降に再開するとしているが、合意は極めて難しい状況となっているという。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます