訪日客・出国者への費用負担見直しへ ビザ手数料5倍 国際観光旅客税は3千円に引き上げ

2026/06/20
更新: 2026/06/20

政府は出入国に関わる手数料および税制の大幅な見直しに乗り出す。7月1日より、外国人向け入国ビザの手数料が大幅に改定され、日本からの出国者には課される「国際観光旅客税」が増税される。

政府は閣議で、7月1日以降の申請分から外国人向け入国ビザ(査証)手数料を引き上げることを決定した。手数料改定は1978年以来、48年ぶりとなる。

今回の見直しは、近年の物価上昇や為替相場の変動に対応することが狙いだ。具体的な改定内容はシングルビザ(1回限りの入国)が現行の3千円から1万5千円に引き上げられ、複数回の入国の数次ビザが現行の6千円から3万円に引き上げられる。

茂木外相は大幅な値上げについて、「すぐにインバウンド(訪日客)に影響が出るといったことは考えていない」と述べ、影響は限定的との見方を示した。

ビザ手数料改定と同日7月1日からは、日本を出国する旅客に課される国際観光旅客税も、現行の出国1回につき1千円から3千円に引き上げられる。

同税は本来、観光先進国の実現に向けた観光基盤の拡充・強化のための恒久財源確保を目的に創設されたもので、今回の引き上げによる増収分は、近年深刻化しているオーバーツーリズム(観光公害)対策などに充てられる方針だ。2025年度の税収は約490億円だったが、年度途中からの税率引き上げに伴い、2026年度は約1300億円に達する見通しである。

徴収方法は、原則として航空会社や船舶会社がチケット代金に上乗せする形で行い、国に納付する。対象外となるのは、入国後24時間以内に出国する乗継旅客や2歳未満の子供などで、引き続き非課税とされる。

経過措置として、6月30日までにチケットを購入した(運送契約を締結した)場合は、7月1日以降の出国であっても原則として税額は1000円のままとなる。

また、国際観光旅客税の負担感増加を考慮し、日本人のパスポート申請料金については引き下げる方針が示されている。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます