日本 ステンレスに反ダンピング関税へ 中国・台湾製に最大45%

2026/06/20
更新: 2026/06/20

日本政府は6月19日、中国および台湾から輸入されるニッケルを含むステンレス製品について、不当なダンピングが行われ、日本の国内産業に実質的な損害を与えているとする暫定判断を公表した。

政府は、国内産業の保護を目的に、早ければ7月にも対象となる製品に対し、最長4か月の暫定的な反ダンピング関税を課す方針である。税率は、中国製品が最大およそ45%、台湾製品が最大およそ21%となる見込みである。

赤澤経済産業大臣は記者会見で、予備調査の結果、対象となる輸入鋼材に不当に低い価格での販売が認められ、国内産業に損害が生じていると述べた。

財務省によると、対象のニッケル系ステンレス冷間圧延鋼板は、スプーンやフォークなどの日用品のほか、鉄道車両など幅広い用途に使用されている。調査では、これらの輸入製品の日本での販売価格が、中国や台湾での販売価格より20%から40%程度低いことが確認された。

中国企業60社以上が対象

財務省が公表した資料によると、今回の措置の対象となる中国企業は広範にわたり、製造業者や商社など60社以上に上る。

対象には、山西太鋼(TISCO)、宝鋼徳盛、張家港浦項(PZSS)のほか、青山控股、徳龍鎳業、宏旺集団、湧金金属などの企業が含まれている。

企業ごとに異なる税率が設定されており、山西太鋼のダンピングマージンは33.29%とされた。一方、張家港浦項および調査に協力しなかった企業には、45.32%の税率が適用される。

台湾については20社が対象となり、燁聯鋼鉄(YUSCO)、華新麗華(Walsin)、唐栄鉄工廠、中鋼などが含まれている。燁聯鋼鉄のダンピングマージンは3.86%とされた一方、華新麗華および非協力企業には20.71%の税率が適用される。

日本の鉄鋼4社が調査を申請

今回の調査は、2025年5月、日本製鉄、日本冶金工業、NASステンレス帯、日本金属の4社が政府に申請したことを受けて開始されたものである。経済産業省と財務省は同年7月から調査を進めてきた。

対象となるのは、ニッケル系ステンレスの冷間圧延鋼コイル、鋼板、鋼帯で、クロム含有量が10.5%以上、ニッケル含有量が0.6%を超える合金鋼である。

財務省は、これらの鋼材について、耐腐食性に優れ、外観の美しさなどの特性を持つことから、さまざまな分野で使用されているとしている。

調査は11月まで 最終判断へ

今回の判断は暫定的なもので、最終決定ではない。報道によると、調査期限は2026年11月21日まで延長されている。

今後、経済産業省と財務省は、WTOのルールや国内法に基づいて調査を続け、関係者からの意見や証拠の提出を受けたうえで、最終的に反ダンピング税を課すかどうかを判断することにしている。

陳霆