中国の市場監督当局である中国国家市場監督管理総局は4月17日、安全基準違反を理由に、ネット通販など7社に計36億元(約800億円)の罰金を科した。
対象には、日本でもなじみのある通販アプリ「Temu」を展開するピンドゥオドゥオ(拼多多)、美団、京東商城(JDドットコム)、バイトダンス傘下の「抖音」、アリババ傘下の「餓了麼」などを含む。各社は食品販売業者の資格確認を十分に行っておらず、消費者保護も不十分だった。
この中で、ピンドゥオドゥオの罰金額が最も高かった。運営会社には15.14億元(約353億円)、代表者個人にも693.73万元(約1億6200万円)の罰金を科した。これは同社にとって創業以来の最大の処分である。
同社では、4522店が営業許可証を提出せず、4941店は許可範囲にケーキ販売は含んでいなかった。あわせて9463店が違反状態で出店していた。
処分の理由は、食品販売の審査がほとんど機能していなかったことだ。さらに調査の過程では、企業側の対応も問題となった。官製メディアによると、「システム更新」や「データは機密」などを理由に調査を引き延ばし、提出したデータもバラバラで文字化けのような状態だったという。また、暴力や抵抗による執行妨害もあったとされる。現場では、従業員が故意にドアを閉め、執行職員1人が指の骨折や足のけがを負った。
同様の衝突は過去にも起きている。2025年12月、当局が調査のためピンドゥオドゥオの上海本部に入った際、企業側との間で激しいもみ合いに発展し、警察が出動した。複数の関係者を拘束し、一部社員は業務妨害の疑いで行政拘留を受けた。
中国において、大企業と当局の間でここまで激しい衝突は珍しく、今後は規制がさらに強まるとの見方もある。
ピンドゥオドゥオは偽物商品の流通を広く指摘しているにもかかわらず、当局はこれを処罰しておらず、背後に強い後ろ盾があるのではないかとの見方も出ている。
今回の監督当局への抵抗をめぐる問題はSNSでも議論を呼び、「長年、当局に守られてきたことで、強気で横柄な姿勢が当たり前になっていたのではないか」との指摘も出ている。
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