中国地方「両会」で監視激化 軍事費超える「維持安定費」と汚職の闇

2026/02/04
更新: 2026/02/04

2026年1月中下旬、中国本土の多くの省級地方人民代表大会と政治協商会議(両会)が相次いで開催された。河南、福建、遼寧、四川などが次々と会期に入り、各地で高レベルの維持安定メカニズムが始動した。中国共産党(中共)は巨額の資金を投じて人員を雇い、陳情者を24時間監視させている。ネット上では「一部地域の維持安定費の支出が軍事費を上回った」との説も流れている。

中共にとって、毎年の両会、五一(労働節)、七一(建党記念日)、十一(建国記念日)などはすべて維持安定の「繁忙期」であり、その経費の一部は政府高官らによって私物化されている。高官の親族が警備会社を設立し、北京で陳情者の拘束や送還を請け負うビジネスを展開。各地の役人がこれらの警備会社と結託して経費を分配し、一種の「闇の産チェーン」を形成している。

各地の政府は陳情者を重点監視対象としている。長沙市の陳情者である武氏(仮名)が新唐人に語ったところによれば、地方政府が主導し、関係部門が徹底して監視を行うという方針だという。端的に言えば「いくら金をかけてでも、民衆を封じ込める」ということだ。

長沙市の陳情者・武氏:

「この金は国家財政から出るのではなく、地方政府が形を変えてひねり出した補填金だ。例えば、地元の町政府の人間が二人、私に付き添って北京へ行くとする。政府は彼らに1日300元の手当を出す。彼らが戻って財政に請求する際、『陳情・維持安定費用』とは書かず、別の名目の支出として処理するのだ」

また、ある動画では、江蘇省南通市の陳情者が長期にわたる追跡・監視に耐えかね、警察に通報して維持安定経費の汚職構造を暴露している。1日の監視経費として500人民元が計上されているが、現場の無認可警備員に支払われるのはわずか200元だ。さらに利益を貪るため、陳情者が不在であっても、空き家を24時間監視し続けるケースもあるという。

江蘇省南京市の陳情者・劉氏は、より多くの維持安定費用を掠め取るために、連行要員たちが「新たな手口」を編み出していると明かした。二人を同時に連行する場合、あえて車を二台雇い、一人ずつ乗せるのだという。

江蘇省南京市の陳情者・劉氏:

「一台の闇車両には5、6人の無認可警備員や警察官が乗り込み、江蘇まで連れ戻す。ある陳情者が目撃したところでは、車一台につき6万元の予算が組まれているが、WeChatでの支払額は1万8000元だった。つまり、車一台で4万2000元の利益が出る計算だ。我が家のように二人が連行されれば、一度に8万元以上になる。だから、江蘇の連行要員たちはこの仕事を好んで繰り返すのだ」

武氏はさらに、中共体制の腐敗は深刻であり、汚職役人は捕まえきれないほど至る所にいると指摘した。

武氏:

「県党委員会書記どころか、処級幹部や村の書記であっても、即座に死刑にしてから事件を審理したとしても冤罪にはならないだろう。中国の富の80%は役人の手にある。どの役人を調べても、部級幹部ともなれば億単位の汚職がすぐに出てくる。それが現実だ」

張鍾元