「世外教育付属臨港外国語学校(上海市奉賢区)」といえば、上海で最も良いとされる小学校で、学費も年間8~10万元(約165~207万円)もする、決して安くない学校だ。
11月25日、この学校の生徒保護者たちは学校食堂へ「突撃」した。
抜き打ち検査の結果、食堂には賞味期限切れの腐った食べ物がたくさんあったという。
保護者代表らが突撃を決行するきかっけは、11月22日に学校運動会を手伝った一部生徒保護者が給食のなかから虫の死骸を発見し、「腐ったソーセージ」の味がしたからだ。その時、給食を食べた保護者のなかにはその場で嘔吐する者もいたという。
そこで25日、保護者代表は再度学校食堂を訪れ、抜き打ち検査を行った結果「製造年月日を改ざんした・まんじゅう」、「腐ったバナナ」、「期限切れの豆腐皮(湯葉)」、「カビの生えた調味料」などが次から次へと出てきたという。
学校食堂の深刻な衛生環境の問題が発覚した後、一部保護者は生徒に対してアンケート調査を実施した結果、103人の生徒が給食を食べた後、下痢などを起こして具合が悪くなったことがわかった。
食堂の問題について、保護者たちは学校や関連部門に訴え、改善を働きかけたが、責任のなすりあいの対応しか得られなかったという。
学校や当局の不誠実すぎる対応に怒った保護者らは、SNSを発信して世論に助けを求めることに至った。
というのは、現代中国においては「問題を解決したければ、世論に頼るしか道はない」のだ。
学校側は当初、食堂に問題があることについては否定していたが、後に世論のプレッシャーで、ようやく食堂への供給会社との提携解消を発表した。現地の市場監督管理部門も「立案調査を行う」と声明した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。