ドイツの自動車メーカーBMWの中国における販売が引き続き低迷している。9月の販売シーズン「金九」においても、前年同月比で30.82%大幅に減少した。電気自動車を含む各モデルの価格競争が激化し、市場全体の不安定さが続いている。
毎年9月と10月は中国の自動車販売のピークシーズンであり、業界では「金九銀十」と称される。
9月のBMWの販売台数は4万4801台で、主力モデルの3シリーズは15.38%減、5シリーズは32.64%減となった。8月の販売台数はさらに厳しく、3万4800台で前年同月比42%減、前月比28.8%減という結果だった。
この販売不振を受け、BMWは価格競争に再び参加した。電気自動車のi3シリーズは約18万元(約370万円)に設定され、新たに発売された電動MINIも値下げされている。具体的には、MINI COOPERの電動モデルは20万9800元から14万8800元(29.1%減)に、MINI ACEMANは22万9900元から16万3900元(28.7%減)に引き下げられた。
BMWグループ大中華区の総裁兼最高経営責任者(CEO)である高翔氏は、9月の成都モーターショーで「現在の価格競争は自動車メーカー、消費者、ディーラーのいずれにとっても健全でなく、持続可能ではない」と述べた。
中国の自動車市場では、今年初めから多くの中国メーカーが値下げを始め、その後合弁企業や外資ブランドも追随した。BMWは7月に一度価格競争から撤退したが、販売不振のため再び参加せざるを得なくなった。
中国工業情報化部の辛国斌副部長は7月に、中国の自動車消費需要は低迷しており、競争が異常に激化していることを認めた。この状況はサプライチェーンの安定性にも影響を与えていると指摘している。
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