主要な野菜の値上がり 一体なぜ? いつまで続くのか?

2024/09/21
更新: 2024/09/21

野菜の高騰が続いている。農林水産省が9月18日に発表した食品価格動向調査によると、調査対象8品目(キャベツ、ねぎ、レタス、ジャガイモ、たまねぎ、きゅうり、トマト、にんじん)のうち7品目で全国平均小売価格(1キログラムあたり)が平年を上回ったとしている。

唯一平年の価格より安かったのはキャベツで、価格は163円、平年比86%であった。また平年の価格に対して最も高くなっていた野菜はジャガイモで、価格は546円、平年比140%であった。次いで玉ねぎが357円、トマトが1095円となり、どちらも平年比128%となっている。調査は9月9日~11日に全国470の店舗を対象として行われた。

ではなぜ今、主要な野菜が高騰しているのだろうか? 価格が高騰する理由は産地によって異なるものの、おおよそ気温や天候不順によるものが多い。特に今年は例年にない猛暑で日本全体の平均気温偏差は+1.76度で、1898年以降で最も高く、影響をうけた野菜も少なくない。

また今月10日に、日本貨物鉄道(以下JR貨物)の3つの車両所で不正行為が発覚したことを受け、一時的に全貨物列車の運転が見合わせとなったことも野菜価格高騰に関連している。

読売新聞によると、JR貨物では1日あたり約400本の貨物列車が運行していて、2023年度は、コンテナ輸送した品目の内、ジャガイモや玉ねぎなどの農産物・青果は9%を占めたという。一時的ではあるがJR貨物が全貨物列車の運転を見合わせたことで、輸送費が上がり野菜の値上がりにつながった。

農水省が主産地等からの聞き取りを行う「野菜の生育状況及び価格見通し(令和6年9月分)」によると、大根、ほうれん草、ピーマン、ジャガイモは、まだまだ高値の取り扱いが続く模様。今、高値のトマト、たまねぎ、きゅうり、さといもの価格はもうそろそろ落ち着きそうだ。一方でなすはこれから高値で取り扱いされる見込み。