2024年6月7日、木原防衛大臣は記者会見で、日米首脳会談における新たな防衛協力枠組み「DICAS」について言及した。DICAS(日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議)は、国家防衛戦略に基づき、日米間の防衛産業における共同開発、生産、維持整備の加速を図ることを目的としている。
大臣によると、この新しい協議体は、装備品の共同開発・生産の促進、さらに米国製装備品の国内生産及び整備能力の拡充を目指す方針を明確にしている。米国側も2024年1月に国家防衛産業戦略(NDIS)を公表し、インド太平洋地域の同盟国やパートナー国との協力を強化する意向を示しており、その中で日本との連携が特に重視されている。
DICAS設立の背景には、地政学的な変動と、インド太平洋地域における安全保障環境の変化がある。日米は、互いの技術力と生産能力を結集させることにより、より効率的かつ効果的な防衛力を構築することを目指している。
具体的には、防衛省は今後、DICASにおいて、優先分野の特定と、それに基づく共同開発や生産の具体策を模索していく計画である。
木原大臣は、「日米同盟の抑止力及び対処力の向上を図り、地域の平和と安定を確保するための重要なステップ」とDICASの設立を位置づけている。この取り組みにより、両国の防衛産業は新たな連携の機会を迎えることとなり、その成果が今後の日米関係においてどのような影響をもたらすかが注目されている。
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