マイアミのアラベラさんという高校生が、携帯電話禁止についてニューヨーク・タイムズ紙に語った。 「私の学校では、生徒たちがスマホに夢中で、キャンパス内を歩きながらも周りのことには全く気を配らず、壁や他の生徒にぶつかることもある」
このコメントは笑えるものだが、もっと深刻なこともある。教室での携帯電話使用による混乱やカオスに関して、壁にぶつかることは取るに足らないことだ。
もう1人のアメリカ高校生、マイレアさんは、学校では携帯電話の使用を禁止するべきだと考えている。その理由は「学校で起こる多くの問題が携帯電話と関連しているからだ……生徒たちは授業中に携帯で遊んでしまい、成績が下がり、やがて不合格になることもある」からだ。マイレアさんはさらに不適切な写真を撮ってオンラインで他人を悩ませる行為をあげ、携帯電話がいじめを助長すると指摘した。
世界中で、授業中の携帯電話使用を禁止する学校が増加している。そのルールは学校によって様々だ。自己管理を促す学校もあれば、一日の始まりに生徒の携帯電話を預かる学校もある。
ブリティッシュ・コロンビア州のあるガイダンス・カウンセラーは、自分の学校では携帯電話の使用が禁止されたことで、顕著な効果があったと述べている。
チャトレック・セカンダリー・スクールのトゥラニ・ピアース氏は昨年発表されたCBCのインタビューで「メンタルヘルスが改善され、いじめが減り、授業への取り組みが増え、社交活動が増した」と語った。
オンタリオ州政府からの最新の発表によると、カナダ国内で最も厳格な州全体の教室で、携帯電話使用制限が導入される。
州の教育庁のプレスリリースでは「幼稚園から6年生までの生徒は、教員の明確な許可がない限り、学校で一日中、携帯電話をマナーモードにし、見えない場所に保管することが求められる」と説明しています。また、「中学一年生から高校三年生の生徒は、教員から特に指示がある場合を除き、授業時間中は携帯電話の使用を認めない」
これは良いルールだ。基本的に、どうしてもと言うなら携帯電話を持っていてもいいが、授業中は一切使ってはいけない。
しかし、ひとつ大きな問題がある。教師や管理職は以前から、生徒に禁止事項を守らせる能力が限られていることに不安がある。だからこそ、教師が取り締まりを決定する際にはサポートが必要なのだ。
例えば、生徒が携帯を使用した場合、携帯を没収するべきだ。教師はそれを一日中、机の中か事務室にしまっておく。
今日の学校教育が直面している問題の1つは、生徒の不適切な行動が適正に罰せられていないことだ。特に、携帯電話の使用に対する罰則はほとんどなされていない。子供たちは次第に攻撃的になっており、同級生だけでなく教師に対しても暴力を振るうことが増えている。オンタリオ州の教育関係者の組合は、教職員が暴力に遭遇した事例についての報告書と公式の苦情を提出した。
結果を取り戻すためには、まずは些細なことから手をつけましょう。生徒が携帯を見たらそれを没収する。これほどシンプルなことはない。
学校での悪ふざけに対する「割れ窓理論」だ:小さなことを見逃してしまうと、子供たちはさらに悪質な行動に出る可能性が高まる。
オンタリオ州もSNSの規制強化に乗り出している。州の発表には、「学校のネットワークやデバイスからSNSのサイトを削除し、成績表には授業中の生徒の注意散漫さに関するコメントを加える」と記されている。
この最後の点が特に重要だ。これらの事実を記録に残し、親に報告する必要がある。筆者も親として、もし子供たちが一日中携帯に夢中になっているなら、それを知りたいと思っている。(私の子供たちはまだ小さく、携帯を欲しがったときには断った)
この問題は一見するよりも重大だ。教室内での携帯電話利用は、社会的な規範を損ない、子供たちの学習を難しくしている。
これらの禁止措置は必要であり、それには厳格な実施も求められる。
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