時差のある長距離フライトは、時差ぼけを引き起こしやすいですね。眠りたいときに眠れなかったり、眠りたくないときに激しい眠気に襲われてしまいます。これは旅行のスケジュールに影響を与えるだけでなく、旅行の楽しさも台無しにしてしまいます。 何人かの専門家は時差ぼけを改善する方法を提案してくれています。

時差ぼけは体内時計の乱れの結果だと、旅行用枕メーカー・Trtl TravelのCEOであるマシュー・コリガン氏は語りました。時差ぼけは2つ以上のタイムゾーンを飛行機で移動するときに発生し、数日から数週間続くこともあります。飛行機に乗って東へ移動し、複数のタイムゾーンを横断する場合、時差ぼけはより深刻になります。

コリガン氏は、このように説明しました。

「時差ぼけの主な原因は、運動量の減少によって血液循環が制限されること、機内の気圧や湿度による脱水、日照不足や不規則な時間帯の日照、普段と異なる食事時間が消化機能を妨げることなどがあげられます」

飛行機に乗る前

コリガン氏は、飛行機に乗る前の時差ぼけ対策を提案しています。その1つは、自分の体内時計を到着地時刻に合わせて、到着時間を慎重に選びます。

例えば、イギリスから米国ニューヨークへ飛行する場合、6時間早く朝を迎えることになり、睡眠時間が損なわれるため、通常よりも疲れやすいかもしれません。そのため、就寝時刻に到着することで、日中の睡眠を無駄にせず、睡眠を取り戻すことができる良い方法でしょう。

コリガン氏は、水分補給を怠らず、アルコール飲料は避けるべきだと指摘しました。飛行機の機内は湿度が低いので、脱水症状が悪化しないよう、事前に十分な水分補給をする必要があります。

「また、アイマスク、旅行用枕、防音耳栓を用意することをお勧めします。これらは有益な睡眠環境を作り出し、飛行中にしっかりと休息するのに役立ちます」

Trtl Travel社が最近、同社の顧客を対象とした行った調査では、4分の3の顧客はフライト中に痛みや不快感を経験したことがあると判明しました。そのうち4分の1が長距離便を最大の原因として考えています。

コリガン氏は、「準備を怠ると、飛行機を降りたときに筋肉痛や関節痛が発生するかもしれません。時差ぼけを悪化させることになります」と綴っています。

飛行機を降りた後

コリガン氏は、飛行機を降りた後、時差ボケが発生した場合に対処する方法をいくつか提案しています。

例えば、太陽光を浴びることは体内時計を調整する自然な方法であり、体に対して、目を覚まし、注意を払うべきだと伝える効果があります。

メラトニンのサプリメントを摂取し、ぐっすり眠ることも、体力の回復に役立ちます。メラトニンは睡眠・覚醒リズムを調整するホルモンで、新しいタイムゾーンに早く慣れるのに役立ちます。

仮寝(うたたね)も時差ぼけの克服に効果的ですが、仮寝は1回に20～30分程度にしたほうが良いでしょう。特に午後や夕方に眠りすぎると、夜の睡眠の妨げになるので注意してください。

コリガン氏は、激しい運動をすると、体が新しい環境に適応する前に疲れてしまうので、避けるようにと付け加えました。

「消化器系がまだ正常な状態に戻っておらず、辛いものや高カロリーの食事は症状を悪化させる可能性があるので、肉も食べ過ぎないように」とコリガン氏は語りました。