このごろ、北京の児童病院(小児科)は昼夜を問わず、発熱児童で大混雑している。ある市民は「点滴室の混雑ぶりは、この40年来で初めて見る光景だ」と形容する。
当局はこれを、マイコプラズマ肺炎(中国語:支原体肺炎)と主張する。しかし「本当は新型コロナに違いない。当局が、また呼び名を変えただけだ」と疑う市民の声は根強い。
北京の病院「北京順義婦兒医院」の小児科の待合室は、昼夜を問わず、子供を連れた市民であふれた。「16ある診察室をフル稼働しても、なお手に負えない」と、中国メディア「北京晚報」7日付が報じている。
報道によると、9月から始まった学校の新学期以降、受診にやってくる児童の数は明らかに増えており、その半数以上が「マイコプラズマ肺炎」の感染だという。
エポックタイムズの取材に応じた北京市民の王さんは「当局はマイコプラズマ肺炎と言うが、本当は新型コロナだろう」と指摘する。
「私も(再び)コロナに感染した。血が混じった鼻水や涙が流れ、視力低下などの症状もある。以前に感染した時よりも、症状は重い」
そう語る王さんは「いま北京では感染症が流行しており、事態は深刻だ」と語った。
中国当局は、一貫して感染症流行の実態を隠蔽している。昨年12月初めに「ゼロコロナ(清零)政策」を突然終了した。以来、中国当局は、新型コロナ感染の情報について、メディア操作などを通じて意図的に「希薄化」させようとしている。
しかし、実際の状況が示す通り、新型コロナは消えてはいない。深夜の小児科が満杯であることに加えて、大人にも再感染が増えている。北京市民の証言にもある通り、その状況は一層深刻化していると言えよう。
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