中国では、景気低迷の影響で過去数か月の間に飲食店の閉店が急増している。そのため、大量のキッチン設備やテーブル、客用の椅子などのレストラン用品が中古市場に流れている。
中国のなかでもトップ3に入る規模の大手中古レストラン設備販売を営むオーナーは、次のように明かした。
「新型コロナの流行が落ち着いた今年3月以降、中国各地で飲食店を開業する人が多く(我が社の)倉庫内の飲食店用品は一度底をつくほどだった。だが、その3~4カ月後には、多くの飲食店が閉店の危機に直面しており、倉庫内には大量の中古品が積みあがっている」
現在、このオーナーの所有する各地の倉庫に積みあがった商品は、4万軒のレストランを賄えるほどの量になっているという。韓国紙「朝鮮日報」が報じた。
また同紙の報道によると、今年上半期に中国で倒産したレストラン経営の個人事業主の多くは35歳から50歳ほどの年代で、彼らは主として不動産やIT、教育などの「三大失業者グループ」の出身者だという。
昨年12月初め、中国の「清零(ゼロコロナ)政策」が実質的に終了したことを受けて、中国の観光業や飲食業などを皮切りに個人消費の大幅の伸びや景気回復が期待されていたが、実際そうはなっていないようだ。
不動産市場の低迷の長期化のほか、輸出減少などで企業の景況感が悪化し、とくに若い世代の失業率は高止まりしたまま改善の兆しも見えない。中国経済の先行きには不透明感が高まっている。
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