ドイツ、フランス、ロシア、ウクライナの高官は26日、パリで会合を開きウクライナ情勢を議論した。2015年の「ミンスク合意」が交渉の基礎であることを確認し、停戦協定の遵守を支持した。4か国は2週間後にベルリンで再度会合を開く。
「ノルマンディー方式」と呼ばれる4か国枠組みはウクライナ東部の紛争を解決するために2014年から始まった。8時間に及ぶ協議のなかで、出席した高官はミンスク合意の履行に関して認識上の相違があることを確認しつつ、「停戦協定の無条件遵守と2020年7月の強化版停戦協定の完全遵守」を支持した。
ロシアは2014年、ウクライナの領土であるクリミア半島に侵攻し、住民投票のすえ併合した。ウクライナによる北大西洋条約機構(NATO)への加入に対しロシアは強く反発、国境地域や隣国ベラルーシに10万人規模の兵力を展開しており、軍事侵攻の懸念を引き起こしている。
ロシア外務省報道官は27日の会見で、ロシアとウクライナの間で戦争が起こるとの考えを強く否定した。ウクライナ侵攻に対する国際的な懸念を拭う狙いがあると見られている。
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