中国各地の大学生は、学生だけを対象にした外出制限などのコロナ対策に不満が高まっている。陝西省の西安外国語大学に続き、広東省の広州理工学院や安徽省の合肥工業大学などの学生らもこのほど、学校側に抗議を行った。
西安外国語大学の学生が9月20日夜、学校側の外出禁止措置に大声で叫んで抗議している映像がネット上で注目された。これを受けて、広州理工学院の学生も9月23日夜、寮で大声で叫び、学校に抗議した。
広州理工学院4年生の張明さん(仮名)は大紀元の取材に対して、「寮の生活ゴミはたまる一方で、ネズミや蚊などが大量に発生し、ゴミの悪臭に悩まされている」と訴えた。張さんによると、学生寮の各棟の出入り口で、ゴミが散乱して1週間以上たまっている。
「寮1棟に約千人の学生が住んでいるので、ゴミ収集車は、回収作業が全く追いつかない」
1年生の趙菁さん(仮名)も「各寮の前にゴミが山積みになっているのに、学校側は対策を取っていない。悪臭で吐き気が止まらない」と話した。趙さんは、この劣悪な衛生環境で、健康被害が出るのではないかと懸念した。
中国国内では、現在、映画館や図書館、カラオケ店などの営業が再開し、一部の地方政府は省を跨ぐ移動も認めている。広州理工学院の学生は、学校側が未だに、学生の外出を禁止していることに不満を募らせている。張明さんによると、学校の教職員や宅配会社のスタッフは自由に学校を出入りすることができる。学生らは「見せかけの閉鎖式管理だ」と非難した。
また、学生らは売店と食堂の大幅な値上げにも強い不満を持っている。「学校側は、出前料理を取ってはいけないと決めた。しかし、食堂に行ってもいつも人がいっぱいで、料理を買うのに30分以上待たなければならない」と張さんは話した。
学生らが最も不満を感じているのは、10月初めの大型連休で、学生が4日しか休めないことだという。学生がこの4日間に帰省などで出かける場合、学校に事前に申請し、許可をもらわなければならない。
一方、合肥工業大学の学生によると、9月21日、学生らが寮で大声で叫んで移動制限に抗議した。また、広西チワン族自治区の南寧師範大学や広東省の広東医科大学の学生らも、外出が禁止されたことや、寮の水道光熱費と食堂の値上がりに反発した。
(記者・顧暁華/凌雲、翻訳編集・張哲)
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