米国人記者 中共の情報機関の指示で活動 有罪答弁

2026/06/05
更新: 2026/06/05

6月4日、アメリカ人記者が、中国共産党(中共)の代理人として活動し、北京に情報を提供していたことを認め、有罪答弁を行った。

司法取引合意書によると、トーマス・ウィアー・ポーケン2世被告(51)は、長年にわたり中共の情報機関員から指示を受け、少なくとも10万ドルを受け取っていた。報酬を支払っていた人物の一人は「キャシー」とされている。

量刑の言い渡しは9月1日に予定されている。ポーケン被告は最長10年の禁錮刑に加え、3年間の保護観察、最高25万ドルの罰金を科される可能性がある。

4日、ポーケン被告は拘置服姿で出廷した。被告は、自身の行為を禁じるアメリカ法について十分に理解していなかったと述べた。

同被告は今後、外国の情報機関員や当局者に故意に接触せず、こうした人物から利益を求めたり、受け取ったりしないと約束した。バージニア州東部地区連邦地裁のレオニー・ブリンケマ判事は、この約束に違反すれば「重大な結果」を招くと警告した。

ポーケン被告は、自身のSNSアカウントによると、2010年以降、中国で生活し、仕事をしていた。

裁判資料によると、ポーケン被告は少なくとも2019年以降、中共の情報機関である国家安全部に所属していると認識していた「キャシー」の指示を受けて活動していた。

キャシーはポーケン被告にうそ発見器検査を受けさせ、被告の報告書は習近平が読んでいると伝えたという。

キャシーはアメリカを訪問できないとポーケン被告に説明していた。そのうえで、同被告を通じて機密資料を入手することに関心を示していた。

司法取引合意書によると、ポーケン被告はキャシーの指示を受け、知人らへの聞き取りをもとに報告書を作成し、インタビューも録音していた。キャシーは、通信記録を受け取った後は必ず削除するよう指示していた。ポーケン被告と情報提供者は、いずれも報酬を受け取っていたという。

報告書には、政治運動や候補者の政策、米中関係に関する内容が含まれていた。少なくとも1回、ポーケン被告は中国滞在中に、バージニア州在住の「Person1」に電話取材を行っていた。この人物は「Person1」とされ、現在は米政府機関に勤務している。

司法取引合意書によると、キャシーはポーケン被告に対し、「トム、あなたが『Person1』を説得し、機密情報を提供させる役割を担うことになる」と伝えていた。

2025年1月、ポーケン被告はキャシーの指示に従い、中国からワシントンに渡航した。その際、「Person1」に渡す携帯電話と、同人物のノートパソコン購入資金として3千ドルを持っていた。

ポーケン被告の弁護士チャールズ・バーナム氏は大紀元に対し、被告は有罪答弁を通じて自らの行為について「責任を認めた」と述べた。

バーナム氏は依頼人を代表する声明で、海外で働くアメリカ人に対し、外国代理人登録法など関連する連邦法に注意するよう呼びかけた。

ポーケン被告はこれまで、中国国際放送、CGTN、新華社など中共官製メディアで勤務していた。新華社は中共の主要な宣伝機関とされる。

また、中国の民族主義系メディア「観察者網」の番組司会者としても活動していた。2022年には、人権問題を理由とする北京冬季五輪への西側諸国のボイコットについて、「完璧な国などない」と反論していた。

ポーケン被告はQ&Aサイト「Quora」でも、中共政権に好意的な立場を繰り返し示していた。2021年の投稿では、中国は「悪役のように描かれている」としたうえで、実際には「独自の道を進み、追随者になることを拒んでいるだけだ」と主張していた。

ポーケン被告は、レーガン政権の元高官で、テキサス州共和党委員長を務めた人物の息子である。中国での活動と家族との距離を置くため、「トム・マグレガー」という別名を使っていた。

Eva Fu
エポックタイムズのライター。ニューヨークを拠点に、米国政治、米中関係、信教の自由、人権問題について執筆を行う。