米、人身売買報告書を発表 北朝鮮9年連続最低ランク

2012/06/25
更新: 2012/06/25

【大紀元日本6月25日】米国務省は19日、世界186カ国・地域の人身売買の実態をまとめた年次報告書を発表した。格付けは4段階に分けられており、北朝鮮など17カ国・地域が人身売買の被害者保護に関する最低基準を満たしていない最低ランクの「3段階」に分類された。

報告書は、北朝鮮は強制的労働、売春を目的とする人身売買者を提供する国となっていると指摘する。特に、中国に渡った北朝鮮の女性は中国や北朝鮮の専門組織の斡旋で中国人男性との結婚、売春を強要されていることを問題視している。

さらに北朝鮮では、政治弾圧で強制労働収容所に入れられた人は13~20万人に達していると記載され、「北朝鮮政府はいかなる改善の努力もしていない」と指摘した。

北朝鮮は調査が始まった2003年から最低ランクにとどまっている。

「2段階」に分類された中国に関しては、性的詐取と強制労働を目的とした男性、女性と子どもの人身売買を送り出し、受け入れ、通過させる国であると指摘し、世界70カ国以上の国から中国人の人身売買が報告されているという。

2011年11月、アンゴラ共和国で、強制的売春をさせられた19人の中国人女性が警察当局に救出された。2011年8月、重慶市で2千人の女性を売春強要した麻薬密輸グループが中・比当局の合同捜査で摘発された。

 (翻訳編集・叶子)