【大紀元日本8月9日】米国家運輸安全委員会(NTSB)の統計によると、毎年5月から9月の間に、一日平均16人の未成年者が飲酒運転事故で死亡しているという。その背後には、未成年者らが偽運転免許証を身分証に使い、バーで飲酒するケースが増えているからだという。
米ワシントン・ポストによると、偽運転免許証作製の請負先のメールアドレスは、米国内各地の大学キャンパスや高校に出回っており、誰でも簡単に発注することができるという。
米政府機関などに検出装置を提供するIntellicheck社の総責任者スティーブン・ウィリアム氏によると、これらの偽運転免許証の多くは、中国で作られている。中国は価格や製造コストの点で他国より優位にあり、さらに「リバースエンジニアリング」を利用して、米国内の多くの州の免許証の偽造ができるという。毎年少なくとも1万件以上の偽運転免許証が中国から米国内に送られており、上昇する傾向だという。
米紙シカゴ・トリビューンは、今春、連邦政府はシカゴで1700枚の中国製偽運転免許証を摘発したとし、これらの偽免許証のほとんどが米中西部の各大学向けのものだと報じた。また、偽運転免許証を作製するのに、1枚のみの場合、料金は300ドル(約2万4千円)で、2枚の場合の単価は200ドル(約1万6千円)、20枚以上だと単価が75ドル(約6千円)と安くなる。また、出来上がった偽運転免許証は、宝石箱、靴、雑誌等個人輸入品の中に隠されているため、検出がますます難しくなっているという。
ウィリアム氏は、偽運転免許証の製造技術がここ10年間で向上したことから、識別が難しくなったと話し、政府関係部門はより高度な識別技術と資金の投入が必要だと強調した。
アメリカでは、飲酒可能年齢は21歳となっている。
(翻訳編集・余靜)
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