天安門広場:警備の手薄を突いて、直訴者が抗議活動

2005/10/17
更新: 2005/10/17

【大紀元日本10月17日】国慶節から共産党第十六期中央委員会第五回総会(五中総会)の会期中、北京に滞在する数万にも上る直訴者らが逮捕され、天安門広場で頻発した抗議事件が一時静まったかのようにみえた矢先、15日午前9時、直訴者十数人が警備の手薄さを突いて抗議活動を行った。抗議者らは、広場中心の国旗の下へ駆けつけ、旗竿を取り囲み、観光客などの大勢の衆目に訴えた。

現場の情報筋によると、国慶節に当たる十月一日前後と五中全会の期間中、およそ5万以上の陳情者が逮捕され、地元に強制送還された。そのため最近天安門広場の警戒態勢はゆるめられた。広場中心の、中共政権のシンボルである国旗付近は、従来武装警察13人と私服警察10人が厳しく警戒しているのに対し、当日は6人の武装警察しかいなかったという。警備が手薄だったため、一部の抗議者らは、国旗の下へ駆けつけ、旗竿を取り囲み、現場付近は一時騒然となった。抗議者らは十数分後、殺到した大量の警察に逮捕されたという。

この日は、他所の抗議者も含め、15日午前だけでも36人が逮捕された。情報によると、逮捕された者は地方から上京して、地方の司法腐敗を訴えるため長期にわたり最高裁判所で直訴していた者である。

近年、地方から上京した、官僚腐敗問題などを訴える直訴者が年々増えている。直訴を受理する中国最高層投書・陳情機構は、毎年直訴者と投書が100万件以上もあるという。最高裁判所だけでも昨年は12万件の直訴者を受け付けた。しかし、そのうち80%のケースは正当なものであったが、解決されたのは1%にも満たないという。中国最高人民法院(最高裁判所)は本年8月中旬から全国の裁判所では土地収用で立ち退きを巡る民事訴訟を受理しない方針を発表したため、当事者は、政府部門に仲裁を申し立てるしかなくなった。そうした経緯から、政府投書・陳情局に訴える直訴者がさらに増えたと思われる。増え続ける一方の直訴者に、北京政府当局の緊張は高まる

事件当時の天安門広場(大紀元)

事件当時の天安門広場(大紀元)

ばかりだ。

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