このことわざの由来となった物語は九世紀の中国で起きました。当時の中国は、北方で強大な勢力を持つ隋朝に対して、南方には小さな国がいくつかありました。建康(今の南京)を都とする陳国はその一つで、随朝は南方の国々の統一のために、陳を虎視眈々と狙っていました。
「墨を金のごとく惜しむ」は、一筆もおろそかに書かない、あるいは、軽々しく筆を下ろさないことのたとえで、後に洗練の努める意として使われます。
後漢の陳寔(ちんしょく)は公平で名が通っており、退職後、県内の住民や百姓はよく陳寔を訪ねて裁判を頼みます。
ある日の晩、ある泥棒が陳寔の家に忍び入り、天井の梁(はり)の上に潜みました。陳寔はこれに気づきましたが、騒がずに子孫たちを呼んで、厳粛な態度で教育し始めました。
晋王朝の時、夏統という男がいました。
ある日、政治家の賈充(かじゅう)は自分に仕えるよう夏統を説得するも、断られてしまいました。諦めきれずに、夏統を軍営に招いて見学させ、「もし、私に仕えれば、これらの兵士を指揮することができる。どうだ?威風があるだろう?」と更に説得しました。
この四字熟語の出処は2箇所あります。
1つは、秦国と魏国が戦っている頃の事です。魏王は信陵君を将軍に任命し、信陵君は魏・斎・韓・楚・燕・趙の六国連合軍を率いて、秦軍を破ります。そして、勝利に乗じて追撃し、秦軍を函谷関まで追いつめました。
「放虎帰山」は後で大きな災いになるものを残すという意味で、よく相手を警告する際に用いられます。
「曲突徙薪」は、事前に手を打って、災難を未然に防ぐことのたとえとして使われます。
「一目十行」は、一目見ただけで、十行分を読めることから、書物を読むスピードが非常に速いという意味で使われます。
383年、中国の五胡十六国時代に、華北の前秦軍と江南の東晋軍が淝水の地で激戦を繰り広げました。後にこの戦いを淝水の戦い(中国史上最大の戦い)と呼ぶよ鵜になり、「風声鶴唳、草木皆兵」の典故はここから由来しています。
「痛定思痛」は痛みが治まってからも、その痛みを思い起こすことから、かつての失敗や苦難を思い出して反省し、今後の戒めとするという意味です。
「光彩奪目」という四字熟語は『世説新語・汰侈』から由来し、とても鮮やかで、目を見開いてみとれるほど美しいという意味です。
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