頭が2つあるエビに、槍を持った魚人間。まるで妖怪図鑑のようだが、実はこれ、中国で出版されたれっきとした海洋生物の科学図鑑だ。
中国農業出版社が発行した『南海海洋生物科普叢書』で、AIが生成した奇妙なイラストが次々と見つかり、ネット上で話題となっている。
問題の図鑑には、両端に頭がある「双頭エビ」や、人間の体に魚の頭をつけ、槍を持たせたマグロなど、実際の生物とはかけ離れた絵が掲載されていた。
同書の前書きには、画像の大部分をAIで生成したと明記されていた。
しかし、基本的な間違いが修正されないまま出版されたことに、ネット上では「出版前に誰も確認しなかったのか」と批判が殺到。中国メディアも相次いで問題を取り上げ、出版社のチェック体制に疑問を投げかけた。
出版社は10月27日、問題の書籍を販売停止とし、回収を進めていると説明した。
驚くことに、このシリーズは「2026年全国優秀科学普及図書」にも選ばれていた。
AIが間違えるのは珍しくない。しかし、その間違いを見抜けず「優秀図書」に選んだのは人間だ。AIの進歩が問われる時代に、むしろ心配なのは人間の判断力の低下なのかもしれない。
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