中国 批判殺到で回収へ

中国「科学の常識を無視した図鑑」が優秀図書に?

2026/10/31
更新: 2026/10/31

頭が2つあるエビに、槍を持った魚人間。まるで妖怪図鑑のようだが、実はこれ、中国で出版されたれっきとした海洋生物の科学図鑑だ。

中国農業出版社が発行した『南海海洋生物科普叢書』で、AIが生成した奇妙なイラストが次々と見つかり、ネット上で話題となっている。

問題の図鑑には、両端に頭がある「双頭エビ」や、人間の体に魚の頭をつけ、槍を持たせたマグロなど、実際の生物とはかけ離れた絵が掲載されていた。

同書の前書きには、画像の大部分をAIで生成したと明記されていた。

しかし、基本的な間違いが修正されないまま出版されたことに、ネット上では「出版前に誰も確認しなかったのか」と批判が殺到。中国メディアも相次いで問題を取り上げ、出版社のチェック体制に疑問を投げかけた。

出版社は10月27日、問題の書籍を販売停止とし、回収を進めていると説明した。

驚くことに、このシリーズは「2026年全国優秀科学普及図書」にも選ばれていた。

AIが間違えるのは珍しくない。しかし、その間違いを見抜けず「優秀図書」に選んだのは人間だ。AIの進歩が問われる時代に、むしろ心配なのは人間の判断力の低下なのかもしれない。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!