エルメス会長 豚肉価格で中国消費動向を判断 約10年ぶり安値で景気低迷映す

2026/07/31
更新: 2026/07/31

高級ブランド大手エルメスは7月29日、第2四半期決算を発表した。アクセル・デュマCEOは、中国の高級品の消費動向を判断する際、豚肉価格も参考にしていると明らかにした。

一方、豚の生体価格は約10年ぶりの低水準に落ち込んでおり、景気や消費者心理は依然として弱い状態が続いている。

ブルームバーグが同日報じたところによると、エルメスの第2四半期決算は、全体として市場予想に沿う内容だった。

デュマ氏は決算説明会で、中国市場は依然として厳しい状況を脱していないと指摘した。不動産市場に加え、消費動向を見極めるため、豚肉価格にも注目しているという。

デュマ氏は「中国では、豚肉は宴会や飲食店で広く使われているため、その価格は会食や祝い事の活発さを測る目安になる」と説明した。

さらに、「豚肉価格の上昇は、消費者心理が上向いていることを示している可能性がある」と述べた。

エルメスは競合他社に比べ、中華圏市場への依存度が高い。6月末時点で、中華圏の売上高は同社全体の約43%を占めた。一方、LVMHグループでは、日本を除くアジア市場の売上高比率は29%だった。

中国の豚の生体価格は約10年ぶりの低水準に落ち込み、養豚を主力とする上場企業の業績も悪化している。

A株市場に上場する養豚企業20社はこのほど、上期の業績予想を発表した。20社すべてが、親会社株主に帰属する当期純損益について赤字を見込んでおり、赤字額は合計で最大183億3800万元に達する見通しだ。

大半の企業が前年同期の黒字から赤字に転落した。2025年上期には、同じ20社で合わせて約140億元の利益を計上していた。

商品情報会社の卓創資訊によると、2026年上期に繁殖から肥育までを自社で手がける養豚業者の平均損失は、豚1頭当たり221.33元だった。養豚は2025年9月中旬から採算割れに陥り、2026年7月中旬までに赤字期間は10か月に及んだ。

飼料費を見ると、2026年上期の豚1頭当たりの推計飼料費は、平均883.91元だった。

現在、豚価と飼料用穀物価格の比率(豚・穀物比)は、損益分岐点を大きく下回っている。北京市の調査によると、6月29日から7月5日までの比率は4.22対1だった。湖北省が7月16日に発表した調査では、4.37対1となった。

豚・穀物比は、養豚業者の採算性を測り、市場動向を予測するための指標である。一般に5.5対1が損益分岐点とされ、これを下回ると養豚業者は採算割れに陥りやすい。

農業科学院北京畜牧獣医研究所の朱増勇研究員は7月28日、現地メディアに対し、供給が多い一方で需要が弱く、豚の生体価格が下落を続けた結果、養豚業界は深刻な赤字に陥っていると説明した。

朱氏は、現時点でも消費需要に目立った改善はなく、供給が需要を上回る状況は変わっていないと指摘した。

任義