トランプ氏 ホワイトハウスでイラク新首相と会談 複数の協定で合意

2026/07/15
更新: 2026/07/15

7月14日、新たに就任したイラクのアリ・アル・ザイディ首相が初めて米国を訪問し、ホワイトハウスでトランプ大統領と会談し、複数の協定に合意したと発表した。

ザイディ氏は、初の外国訪問先として米国を選んだことは、米国とイラクの重要な経済関係を示していると述べた。

イラク政府はこれに先立ち、ザイディ氏が訪米中に複数の石油・天然ガス協定に署名すると明らかにしていた。

AP通信によると、イラク政府は米国企業のシェブロンおよびTIキャピタル、カタールの建設会社UCCとの間で、イラクとトルコおよびシリアの海港を結ぶ石油パイプラインを建設する協定に署名する見通しである。

トランプ氏は非公開会談を前に、現場の報道陣に対し「イラクには巨大な潜在力がある。それは石油だけでなく、その他の強みによるものでもあるが、主として石油によるものだ。われわれは多くの協定を結ぶことになる」と述べた。

さらに、「われわれは両国で大量の雇用を創出し、大量の石油を採掘する。大量の石油がまもなく採掘される」と付け加えた。

一方、ザイディ氏は、今回の訪問は「これまでのいかなる訪問とも異なる」とし、「経済的パートナーシップ」の始まりだと述べた。

また、米国とイラクの関係は、軍事関係から経済関係へと移行しつつあると語った。

米軍、9月30日までにイラクから完全撤退へ

双方は、イラクに駐留する米軍の残存部隊が9月30日までにすべて撤退することを確認した。

トランプ大統領は、米国はイラクで軍事的プレゼンスを維持する必要はないと考えていると述べた。イランの力は、イラクが国内情勢に独力で対応できるほど弱まっており、米国も2026年後半にイラクでの有志連合の任務を終了する準備を進めているとの認識を示した。

トランプ氏は「われわれは、もはや現地に軍を駐留させる必要はないと考えている」と述べ「われわれは彼らを支援するために現地にいる。必要であれば彼らを守る。しかし、そうする必要はないと考えている」と語った。

大統領は、イランの現在の「情勢が非常に不安定」であり、その軍事力が現在では4か月前に「遠く及ばない」ほど低下したことから、イラクの安全保障環境は根本的に変化したと述べた。

イラク首相も同様の見解を示した。ザイディ氏は、政府が武器を管理し、すべての武器を国家の統制下に置くことを誓うと述べた。

米国が2025年9月にイラクからの撤兵を開始する前、イラクには約2500人の米兵が駐留していた。これは、イラク戦争が最も激しかった2007年の約17万人を大きく下回る規模である。米軍のほぼすべては2011年に撤退したが、その後、約5千人の米兵が2014年に「イスラム国」(ISIS)と戦うためイラクに戻った。

ザイディ氏はまた、イラク各地の武装勢力が、米軍の完全撤退と同じ日に武装解除すると改めて約束し、イラク治安部隊には独力で国を防衛する能力があると強調した。武器を国家の手に限定することは「一つの決定であり、選択肢ではない」と述べた。これらの準軍事組織はこれまで、イランの支援を受けたり、イランに取り込まれたりしてきた。

ザイディ氏は、首相就任後初の議会演説で、イラク国内のさまざまな準軍事組織を武装解除すると誓った。ただし、この野心的な目標をどのように実現するかについては説明しなかった。

トランプ氏「ホルムズ海峡で誰かが通行料を徴収することは認めない」

トランプ大統領は、いかなる当事者もホルムズ海峡の通行料を「徴収することを認められるべきではない」と述べ、「料金徴収」という話には触れなかった。

イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖は、イラク経済にも深刻な打撃を与えている。イラクが1日当たり輸出する化石燃料340万バレルのうち、約90%が同海峡を通過する。

ザイディ氏はホワイトハウスで記者団に対し、ISISとの戦争後のイラク経済を再建する必要があるため、イラクは石油輸出国機構(OPEC)から「公平な割り当て」を得る必要があると述べた。

イラクは2017年、「イスラム国」に対する勝利を正式に宣言した。

ザイディ氏は「イラクが被った損失は4千億ドルを超えている。現在に至っても、一部のイラク人は家を破壊され、難民キャンプでの生活を余儀なくされている」と述べ、「私には彼らを故郷に戻す計画がある。だからこそ、イラクがOPECで公平な割り当てを得ることを望んでいる」と語った。

今回の会談は、トランプ氏がザイディ氏への支持を公に表明した後に行われた。ザイディ氏は実業家で、政治経験は一切ない。今年初め、トランプ氏はイラクのヌーリ・マリキ前首相の再任に公然と反対していた。

イランと密接な関係にあるとみられていたマリキ氏は、その後、4月に首相候補の選挙戦から撤退した。

林燕