16日の参院外交防衛委員会で、日本維新の会の松沢成文議員は、非核3原則(核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」)に加え、「撃ち込ませず」を第4原則として位置付けるべきだと提起し、政府に見解をただした。
「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」の非核3原則について、松沢氏はこのうち「持ち込ませず」を巡り、政府が2010年の岡田外相答弁を踏襲し、緊急時には日米間の事前協議などが必要になる運用を続けている点に言及。「危機時に判断の遅れや混乱を招きかねず、危機管理上極めて不適切だ」と批判した。
その上で松沢氏は、「持たず」「作らず」は戦争被爆国として当然堅持すべきだとしつつ、「持ち込ませず」という原則については「形式的な解釈にとらわれるべきではない」と指摘した。「敵に核を撃ち込ませないことこそが究極の抑止力だ」と述べ、国是そのもののアップデートが必要だと訴えた。
さらに松沢氏は、具体策として、日米拡大抑止協議の閣僚級への格上げ、危機時の意思決定手順の明確化、反撃能力の強化、国会への報告と文民統制の制度化などを一体で進めるべきだと訴えた。「年末に予定される安保関連3文書の改定の中で、『持ち込ませず』から『撃ち込ませず』への転換を本格的に検討すべきだ」と迫った。
これに対し、茂木敏充外相は「非核3原則の堅持は日本の基本方針であり、岡田答弁も引き継いでいる」と明言。その上で「『持ち込ませず』と米国の拡大抑止は同義ではなく、拡大抑止はより広い概念だ」と説明した。
さらに、「安全保障環境が一段と厳しさを増す中で、日米同盟の下、核抑止を含む拡大抑止の信頼性を一層高める努力は当然だ」と述べ、制度変更ではなく運用面の強化で対応する考えを示した。
小泉進次郎防衛相も、「抑止力は意思と能力によって成り立つ」とした上で、「日本の意思が誤解されない形で能力を高め、日米同盟の抑止力強化や同志国連携の強化などを通じ、戦争を起こさせない体制を構築することが重要だ」と述べるにとどめた。
両大臣の答弁に対し、松沢氏は再び「『持ち込ませず』だけでは不十分で、撃ち込まれれば意味がない」と強調。「究極の国防概念として『撃ち込ませず』を明確に位置付けるべきだ」と主張し、政府側に踏み込んだ検討を求めた。
ただ政府側は、原則そのものの見直しには直接踏み込まず、日米同盟による拡大抑止の強化や防衛力の抜本的強化といった既存方針の延長線で対応する考えを繰り返した。
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