米国 新華社記者のビザ取り消し 中共の海外宣伝に対抗

2026/06/02
更新: 2026/06/02

米中対立の舞台は、もはや軍事、技術、貿易の分野にとどまらない。アメリカはこのほど、相互主義を理由に、一部の新華社駐米記者のビザを取り消した。分析では、今回の措置は、中国共産党(中共)が長年、官製メディアを通じて海外で進めてきた対外宣伝を標的にしたものだとみられている。アメリカの中共に対する警戒と対抗姿勢が、まったく緩んでいないことも示している。

今回の措置については、単なるメディア管理ではなく、米政府が長年にわたり中共の海外影響力工作を警戒してきたことを反映したものとの見方がある。近年、米政府は中共による情報戦、認知戦、海外宣伝活動を国家安全保障上の問題として位置づけ、関連する対抗措置を強めている。

中国民主陣線のドイツ副主席、王守峰氏は「記者の責任は、客観的、公正、中立にニュースを報道することだ。しかし、中国には記者がおらず、あるのは宣伝だけだ。中共の海外駐在記者はすべて、中共の行動を正当化し、事実を歪曲し、虚偽のイメージを広めている。さらに、海外でスパイ活動を行い、情報を収集し、民主社会のルールを破壊する役割も担っている。これこそが中共(新華社)の記者がしていることだ」

実際、アメリカは近年、中共の官製メディアに対する監督を段階的に強めてきた。中共官製メディアに外国公館としての登録を求めたほか、駐米要員の規模も制限してきた。今回のビザ政策の引き締めも、その流れの一環である。

時事評論家の李林一氏は、「アメリカが新華社記者のビザを取り消したことは、大きな問題を示している。つまり、アメリカは中共に対して実質的にまったく手を緩めていないということだ」と指摘した。

分析によれば、最近は米中高官の対話が再開しているものの、アメリカは国家安全保障や戦略競争に関わる核心的な問題では、強硬な立場を変えていない。

王守峰氏はさらに、次のように述べた。

「中国国内では、記者がニュースを報道し、取材することも中共の監視や制限を受けている。場合によっては、有罪判決を受けたり、逮捕されたりする例もある。つまり、中国国内に報道の自由はない。そして、彼らは海外でも取材報道をしているのではない。海外ではスパイであり、事実を歪曲し、中共を正当化しているのだ」

分析では、一部の新華社記者のビザ取り消しは、米政府が中共の海外宣伝と影響力浸透に対抗するうえでの重要な一歩とみられている。軍事、経済、技術からメディア分野に至るまで、アメリカはより体系的な形で中共の脅威に対応している。