米中首脳会談でも中国経済に弾みなし 4月工業生産の伸び鈍化

2026/05/20
更新: 2026/05/20

中国共産党(中共)当局が米中首脳会談を経済回復のきっかけにしたいとの思惑は、足元の経済指標によって揺らいでいる。最近発表された一連のデータによると、中国の4月の主要経済指標は軒並み市場予想を下回り、「輸出の底堅さと内需の低迷が鮮明になった。AI関連需要やEVの輸出が下支えしているものの、消費や投資の弱さを補うには至っていない。

中東情勢の緊迫化により、世界的にエネルギーや原材料の価格が上昇し、中国企業の利益をさらに圧迫している。価格上昇は庶民の購買力を押し下げており、中国経済は外部からの衝撃と内需低迷という二重の圧力に直面している。

今年1月から4月までの都市部固定資産投資は、前年同期比で1.6%減少した。4月の工業生産は前年同月比4.1%増にとどまり、伸び率は約3年ぶりの低水準となった。製造業の減速が深刻化している。

一方、4月の失業率は3月の5.4%から5.2%に低下し、数少ない改善指標となった。

なかでも深刻なのが、内需の弱さだ。

4月の小売売上高は前年同月比0.2%増にとどまり、2022年末のゼロコロナ政策解除以降で最低の伸びとなった。自動車など耐久消費財の販売は低迷し、自動車販売は前年同月比21.6%減と、7か月連続で前年を下回った。家電や家具の販売も落ち込んでいる。

さらに、個人向けの新規ローンも大幅に減少した。住宅購入や投資に向けた借り入れ意欲が低く、不動産市場と消費者心理の冷え込みが続いていることを示している。

ただ、中国の輸出は当面、経済を一定程度下支えしている。AIや電子産業関連の受注に加え、企業による前倒し発注もあり、電子関連産業の生産は15.6%増加した。EVの輸出も拡大を続けている。しかし、こうした輸出の伸びだけでは、内需の落ち込みを補うには至っていない。

市場関係者やエコノミストの間では、中共当局が7月の政治局会議や第2四半期GDPの発表を待ったうえで、追加の景気刺激策が必要かどうかを改めて判断するとの見方が出ている