日本も中国も、「母の日」は毎年5月の第2日曜日だ。日本でも中国でもこの日は、母親に感謝を伝え、花や贈り物を贈る温かな話題が並ぶ。そんな中、中国では今年、ある広告が「不快すぎる」と大炎上した。
問題となったのは、「母の日」の2日前にあたる5月8日、中国のスマートフォン大手、OPPO (オッポ)が公開した母の日向け広告だ。
広告には、スマホを持った女性の写真とともに、「私の母には夫が2人いる。1人は父、もう1人は年に2回会う人」「父とのデートの時は基本、着飾らないのに、もう1人に会う時はウエディングドレスを着て行きたいくらい」という文章が添えられていた。
この広告をめぐり、中国のネット上では、「話題作りのためなら何でもありなのか」「こんな広告を出すなんて倫理観が完全におかしくなっている」と批判が噴出した。
炎上を受け、OPPOは広告を削除して謝罪し、「もう1人の夫」は世間が連想するような「不倫相手」ではなく、母親が夢中になっている芸能人を指していたと説明した。 そのうえで、「従来の母親らしさという固定観念にとらわれず、現代の母親の多面的な姿を表現したかった」と釈明した。
しかし、その説明でも世論の怒りは収まらず、「好きな男性芸能人への憧れを、無理やり結婚や夫婦の話にまで持ち込んでいる」「実際の夫をバカにしているようで不快だ」と、OPPOを厳しく批判する声が相次いだ。
批判の嵐を受け、OPPOは最初の謝罪から3日後に再び謝罪文を発表。「注目を集めることばかりを優先し、社会の常識や価値観への配慮を欠いていた」と認めたうえで、責任者を含む複数の幹部に対し、降格や昇給停止などの処分を下したと明らかにした。
中国では近年、企業がネット受けや話題性を狙って過激な宣伝を行い、逆に大炎上するケースが相次いでいる。今回の騒動も、「注目さえ集めれば勝ち」という炎上商法的な宣伝手法の行き過ぎを象徴する出来事として議論を呼んでいる。
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