中国 上海「購入ブーム」の裏側

中国不動産は回復したのか?

2026/03/31
更新: 2026/03/31

上海で住宅市場が回復したと報じられている。しかし実態は、それとは大きく異なる可能性がある。

判断材料となるのが、国有系大手・中海地産のデータだ。同社は業界の中でも「優等生」と見られてきた存在で、市場の動きを測る目安とされてきた。だが、2026年2月の販売額は前年比約36%減、販売面積は45%減と大きく落ち込んだ。こうした企業で販売が減っている以上、市場全体が回復しているとは考えにくい。

先月(2月26日)、上海では住宅市場を立て直すための新政策が打ち出された。購入制限の緩和や住宅ローンの条件緩和などで、これまで買えなかった層にも購入しやすくする内容だ。

その直後から、現地メディアは一斉に「問い合わせが倍増」「投資家が殺到」「市場が一気に回復」といった見出しで報じ、まるでブームが戻ったかのような雰囲気を強く打ち出した。

しかし現場では、不動産仲介が「特に変化はない」と話す。さらに、投資家の来場も高額な報酬で集められたと指摘している。

つまり、実際には売れていないのに、あたかも市場が回復したかのような空気を作っている。上海の「購入ブーム」は、本物の回復ではなく、演出された可能性がある。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!