中国で、フリーズドライいちごの安全性に深刻な疑問が浮上した。
中国メディア「新京報」によると、同国食品会社の自主検査で、雲南省産の加糖フリーズドライいちごから、基準の約10倍にあたる有害な重金属カドミウム(0.728mg/kg)が検出された。さらに、本来イチゴには使えない農薬も20種類以上残留していた。
加工の段階にも問題がある。複数の農家の原料を混ぜて加工するため、汚染の発生源を特定しにくい構造になっている。
業界では検査のごまかしも横行している。加工業者が検査会社に費用を払い、合格報告を作らせたり、農薬残留のない製品だけを検査に出して「合格証明」を取得したりする手法が、暗黙のルールになっているとの指摘もある。
制度面の不備も深刻だ。企業が問題のある原料を通報しても、「フリーズドライいちごには重金属の基準がない」として違反と認定できず、立件できないと説明されたという。問題が確認されても、取り締まる根拠がない状態にある。
世論の高まりを受け、当局は調査に乗り出した。ただ、同様の問題はこれまでも繰り返されており、抜本的な改善につながるかは見通せない。
この問題について、評論家の李林一氏は、中国では食品安全問題が長年放置されてきたと指摘する。問題が表面化した際に一時的な調査は行われても、処分は一部の企業や現場にとどまる。産業全体の構造的な問題は、今も手つかずのままだ。
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