トランプ氏とハリス氏 ノースカロライナ州での集会 激戦州の最新の選情

2024/11/04
更新: 2024/11/04

アメリカ大統領選挙が終盤戦に入り、民主党のハリス氏と共和党のトランプ氏がノースカロライナ州で集会を行い、激戦州での選挙戦を展開している。今週末の活動が選挙の行方を左右する可能性があり、両候補者は支持を集めるために最後の力を注いでいる。

どの選挙の最終日にも、候補者の一挙手一投足が注目されるが、ハリス氏とトランプ氏の最終選挙活動ではその傾向が顕著である。トランプ氏は土曜日(11月2日)、日曜日、そして来週の月曜日にノースカロライナ州で四つの集会を開催する予定である。

アメリカの政治専門紙「ザ・ヒル」によると、これは表面的に奇妙な決定だとしている。ノースカロライナ州は本来トランプが比較的強いはずの激戦州の一つだからだ。

トランプ氏は選挙前にその他ペンシルベニア州、バージニア州、ジョージア州も訪れる予定である。

ハリス氏は土曜日にノースカロライナ州でキャンペーンを行う。この土曜日には、二人の候補者が連続して四日目に同じ州を訪れることになり、これは7つの激戦州が選挙においてどれほど重要であるかを示している。ハリス氏は選挙前の最終数日間にジョージア州とミシガン州を訪れる計画だ。

これまでの選挙情勢は非常に接戦で、『ザ・ヒル』によると、これほど多くの州で世論調査の結果が接近しているのは初めてとなる。

ハリス氏は全国的な世論調査でわずかにリードし、トランプ氏は激戦州全体でわずかにリードしている。

The Hill/Decision Desk HQ の世論調査の平均によると、金曜日(11月1日)夜の時点で、2人の候補者は7つの激戦州のいずれでもリードが2ポイントを超えなかった。

特にミシガン州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州の3州では、2人の差は1ポイント未満である。これらの州は「ブルーウォール(青い壁)」として知られている。

フロリダ大学の選挙研究所のデータによると、7千万人以上のアメリカ人が早期投票を行っている。多くの政治アナリストはこのデータを基に最終結果を予測しようとしているが、選挙には未知の要素が多く、推測の信頼性は低い。

以下は「ザ・ヒル」に基づく現在の選挙情勢の要約となっている。

トランプ氏が激戦州でわずかにリード、ハリス氏が全国的な世論調査でわずかにリード。

7つの激戦州の世論調査結果は、選挙情勢が非常に接戦であることを示している。これらの州が大統領選で注目される理由は、これらの結果が11月にどの候補者が勝つかを決定する可能性が高いからである。

DDHQ、FiveThirtyEight、Silver Bulletin、そして「ニューヨークタイムズ」の世論調査の平均によると、トランプ氏は多くの激戦州でハリス氏に対してリードしている。しかし、DDHQの調査ではトランプ氏が6つの州でリードしているのに対し、他の3つの機関の調査では5つの州でリードしている。ウィスコンシン州では、DDHQの結果がトランプ氏のリードを示す一方で、FiveThirtyEight、Silver Bulletin、そして「ニューヨークタイムズ」の調査結果はハリス氏がリードしていることを示している。

全国的な世論調査では、ハリス氏がわずかにリードしている。DDHQの調査平均によると、彼女はトランプ氏に対して0.3ポイントのリードを持っているが、これは選挙人票において有利になるとは限らない。2016年の大統領選挙では、ヒラリー・クリントンが全国で2ポイント以上の優位を持って票を獲得したが、選挙人票ではトランプ氏に敗れた。

DDHQとFiveThirtyEightは、トランプ氏の勝利確率をそれぞれ54%と51%と予測している。「ザ・ヒル」は、この確率はコインを投げるのとほとんど変わらないと指摘している。

このことから、最終的に誰が大統領の座に就くかには、依然として大きな不確実性があることが示されている。

2024年11月1日、共和党の大統領候補であり、アメリカの前大統領であるトランプ氏は、ウィスコンシン州ミルウォーキーのFiservフォーラムで行われた選挙集会で発言した。(Chip Somodevilla/Getty Images)

サンベルトとブルーウォール州の明確な違い

最近数週間で、7つの激戦州の中で重要な分水嶺が見えてきた。一方はサンベルト(カリフォルニア州南部からフロリダ州にかけての州)と南部の州、もう一方はブルーウォール州である。

全体的に見ると、トランプ氏はサンベルトと南部の激戦州でより良い成績を収めており、ハリス氏はブルーウォール州に属するいくつかの激戦州で競争力を持っている。

すべての激戦州の中で、トランプ氏はアリゾナ州で最も大きなリードを持っている。DDHQの世論調査の平均によると、トランプ氏はこの州でハリス氏に対して2ポイントのリードを持っている。次にジョージア州では、トランプ氏は1.9ポイントのリード、ノースカロライナ州では1.4ポイントのリードを持っている。

DDHQの予測モデルによると、トランプ氏がジョージア州で勝つ確率は65%で、ミシガン州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州のいずれかの3つのブルーウォール州で勝つ確率は53%を下回るとされている。

もしハリス氏が3つのブルーウォール州を勝ち取れば、トランプ氏が他の4つの激戦州を制しても、他の州の結果が2020年の大統領選の状況と同じならば、ハリス氏はホワイトハウスに入ることになる。この場合、彼女はわずかな差で勝利し、得られる選挙人票は270票(勝利の閾値をわずかに超える)で、トランプ氏の選挙人票は268票となる。

2024年10月26日、民主党の大統領候補であり、アメリカの副大統領であるハリス氏がミシガン州カラマズーで行われた選挙集会でスピーチをしている。(Brandon Bell/Getty Images)

2つのサプライズがもたらす未知数

過去6日間に、2つのサプライズがあった。1つはコメディアンのトニー・ヒンチクリフ氏が先週日曜日にトランプ氏を応援するためにニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われた大規模集会で語ったジョークであり、もう一つはバイデン大統領がトランプ氏支持者を「ゴミ」と表現したとされる騒動である。

ヒンチクリフ氏はトランプ氏の集会で、プエルトリコを海に浮かぶ「ゴミの島」とジョークを言った。この発言はすぐに論争を引き起こし炎上した。トランプ氏とそのチームはヒンチクリフ氏の発言から距離を置いている。

トランプ氏の選挙チームの上級顧問ダニエル・アルバレスは「大紀元時報」に対し、「このジョークはトランプ氏本人や選挙チームの見解を反映していない」と述べた。

ヒンチクリフ氏の発言が選挙に与える影響に対する関心が高まっている。多くの激戦州には多くのプエルトリコ人が住んでおり、特にペンシルベニア州には40万人以上のプエルトリコ人がいる。

ハリス氏の選挙チームはヒンチクリフ氏の発言を利用して対立候補を攻撃し、自らの支持を集めようとしたが、バイデン氏はヒンチクリフ氏の発言に対し、トランプ氏の支持者を「ゴミ」と表現し、さらなる波紋を呼んだ。

この発言はトランプ氏陣営からの反発を招き、副大統領候補である連邦上院議員のJ・D・ヴァンス(JD Vance)氏はXに投稿し、「ハリス氏と彼女の上司バイデン氏は国の半分の人々を攻撃している」と述べた。

その後、トランプ氏は、ゴミ収集作業員の制服を着て、選挙スローガンとアメリカ国旗が描かれたゴミ収集車に乗り、ノースカロライナ州ロッキーマウンテンの集会に現れた。

選挙前の予測は主に世論調査の結果に基づいているが、その結果の正確性が問題とされている。近年のアメリカの選挙結果は、世論調査機関を何度も驚かせている。

張婷
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