今月20日、中国江西省の省都・南昌市の清掃員たちが「給料を1年以上もらっていない」とSNSを通じて訴えた。
清掃員19人は昨年5月はじめから南昌市内にある不動産販売会社に勤めて1年以上になり、累計26万元(約526万円)の給料の支払いがないという。
清掃員たちはこれまでも、給料を支払ってもらおうと奔走してきたが、担当者と連絡が取れず、その上の会社(不動産デベロッパー)からも相手にされなかった。
この事態に、現地の労働保障監察当局の未払い賃金部門の職員は、「労働者たちが、給料もらっていないのは事実だが、雇った会社はもう、もぬけの殻だった」と明かしている。
この件をめぐって、ネット上では「社会の最底辺の労働者の雀の涙しかない給料をも支払わないなんて、最低過ぎる」といった非難が多く寄せられており、なかには、「こんなものは、もはやニュースとは呼べなくなっている。今後、企業倒産、夜逃げが日常茶飯事になるだろう」との嘆きの声も。
周知のとおり、中国の不動産市場は低迷を続けており、半額以下といった超・激安価格で売り出されてもなお、それでもとにかく「売れない」のだ。
ネット上には「給料をもらえない」と訴える投稿、町は失業者にあふれ、餓死者や自殺者が絶えない。
華人圏のSNSには「給料を支払ってください。自分たちにも生活があるのです」といった横断幕を掲げて抗議する清掃員集団の動画が頻繁に投稿されており、見る人の心を締め付ける。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。