トランプの有罪判決受け 激戦州共和党の決意強まる

2024/06/07
更新: 2024/06/07

激戦州の共和党リーダーたちは、トランプ前大統領の有罪判決に動じていない。それどころか、政治的な戦いに向けてより一層準備を整えている。

ペンシルベニア州共和党の上級顧問ヴォンネ・アンドリング氏は大紀元に対し、州の共和党員はアメリカに対する強い怒り、アメリカへの懸念、そして国を救うための「限りない決意」を耳にしていると語った。

「選挙を目前に控えた中、この形式ばかりの裁判は、私たちの支持者をかつてないほどに奮い立たせている。アメリカの正義は常に、不正はもちろんのこと、その疑いさえも避けることを求めてきた。しかし今、私たちはアメリカの正義が焼け落ちる黒煙に包まれている。すべての冷静で理性的で誠実なアメリカ人は、この国が特別であり続けるために、今後の11月の選挙で何をしなければならないかをはっきりと理解し、そのための使命に燃えている」

ミシガン州

ミシガン州共和党委員長ピート・フークストラ氏は、大紀元のインタビューで、ミシガン市民はニューヨークでの裁判の政治的意図を見抜き、11月の選挙でトランプ前大統領を支持すると見ていると述べた。「トランプ氏は国民のために戦う唯一の人だ」と強調した。

フークストラ氏はメールで、このように語った。

「この裁判は初めから政治的な色彩が強く、トランプ前大統領にとって不利なように設定されていた。アメリカで最もリベラルな都市の一つにある、極左の地方検事によって持ち込まれたこの不当な裁判は、多くの法律専門家によって無視されていない。これは、経済や自動車産業への攻撃、南部国境の脆弱性など、バイデン氏がミシガン州の有権者との間で苦戦している本当の問題から目をそらすためのものだ」

ミシガン州共和党の広報担当者は、州のインフレ率が19.5%上昇していることを指摘し、共和党はウルヴァリン州(ミシガン州)の有権者にとって説得力のある主張を展開していると述べた。

ミシガン州の共和党は、共和党全国委員会およびトランプ陣営と密接に連携し、11月の大統領選での勝利を後押するために、有権者を動員する活動に力を入れている。トランプ・チーム・ミシガンの広報担当、ヴィクトリア・ラシビタ氏がこのことを明らかにした。

ラシビタ氏は大紀元に「国全体のプログラムやミシガン州に関する具体的なデータを公開しない。それはまるで、大切な試合前にミシガン大学がオハイオ州立大学に作戦を教えるようなものだから」と述べた。

ウィスコンシン州、ジョージア州、そしてアリゾナ州

ウィスコンシン州の共和党委員長、ブライアン・シミング氏はコメントの要請には応じていないが、ソーシャルメディアを通じてトランプ前大統領への支持を公言した。同氏は、バイデン大統領とその支持者たちが司法省を前大統領に対する攻撃手段として利用していると批判し、共和党全国大会で5万人をミルウォーキーに迎え、トランプ氏を再び大統領候補に指名し、「アメリカを取り戻す」ための動きを期待していると述べた。

「今日のアメリカの裁判所システムには、多くのバナナ共和国(バナナなどの熱帯果実の輸出や外国資本への依存度が高く、政治的に不安定な中南米などの小国)が羨望の眼差しを向けている」と指摘した。

また、ジョージア州共和党委員長ジョシュ・マクーン氏は非難する声明を発表した。同氏は陪審の判決が「偏った判事と検察官によって事前に決定されていた」とし、これが刑事司法制度に対する国民の信頼を損ねていると指摘した。

マクーン氏は「共和党のメンバーが、単に共和党員であるという理由で起訴されるような状況に置かれるべきではないが、残念ながらそうなってしまっている。この問題の本質は、トランプ氏のリーダーシップのもとで共和党が再びホワイトハウスを掌握することを阻むことにある」と述べた。

同氏は、有罪判決は司法制度を弱体化させる政治化を浮き彫りにし、阻止されなければ加速する恐れがあるため、トランプ前大統領の勢いが増すだろうと予測した。

マクーン氏は「ジョージア州の共和党員はトランプ氏を全面的に支持しており、党派に先立って国益を考えない民主党員たちによって高まったリスクにも動じず、トランプ氏が再選するためにこれまで以上に努力を重ねるつもりだ」と述べ、有罪判決を受け、共和党はトランプ氏の当選に向けてさらに努力すると強調した。

アリゾナ州共和党は声明を出し、トランプ前大統領の有罪判決を断固として非難する立場を表明した。

声明には「この裁判は不名誉なものだ。政治的な反対者を抑え込むために、全世界がバイデン政権がアメリカの司法制度を乱用している姿を目の当たりにしている」と記されている。

アリゾナ州共和党のジーナ・スボーダ委員長は、党がトランプ氏を強固に支持していることを表明した。

同氏は「アリゾナ共和党は、正義を守り、司法の行き過ぎた介入によって政治的反対意見が封じられることのないよう、闘い続ける」と述べた。

多くの共和党幹部は、控訴手続きを通じてトランプ前大統領が正当性を証明されると信じている。

ベス・ブレリエは受賞歴のあるEpoch Timesの記者で、米国の政治、州ニュース、国家問題を担当。 以前は20年間ラジオ局で働き、印刷業界に移ってからはポコノ・レコード紙とリーディング・イーグル紙に勤務。