ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手は26日、ドジャーススタジアムで11分の記者会見を開き、違法賭博関与で解雇された元通訳水原一平氏について語った。大谷選手は、自身は一切のギャンブルに関与していないと強調し、水原氏によって口座から資金が盗まれていたことを明らかにした。
大谷選手は、「僕自身も信頼していた方の過ちというのは悲しく、ショックです」と心情を吐露。水原氏が口座から無断で資金を引き出し、違法賭博に送金していたことを非難した。また、水原氏が当初、大谷自身がギャンブルの借金を肩代わりしたと主張していたことについて、「完全な嘘」と一蹴した。
大谷選手は先週まで、水原氏のギャンブル行為や、自身の口座から不正な送金が行われていたことを全く知らなかったという。韓国での開幕戦後のチームミーティングで状況を知らされ、その後ホテルで水原氏と直接話をしたことで事態を把握。弁護士を通じてドジャースに連絡し、水原氏はチームから解雇された。現在、メジャーリーグベースボール(MLB)と米国内国歳入庁(IRS)も調査を開始している。
水原氏は2013年から大谷選手の通訳を務め、公私ともに交友があった。違法賭博について当初、水原氏は大谷自身が借金の肩代わりをしていると主張したが、一変させ、大谷選手は関わっていないと述べていた。
水原氏の不正送金は、オレンジ郡で違法なブックメーカー事業を行っていたとされるマシュー・ボーヤー容疑者の仲間の口座に行われていた。現地スポーツ紙ESPNによれば、この違法賭博の捜査過程で水原氏の名前が浮かんだという。
大谷選手は「シーズンに集中したい」と述べ、今後は弁護士に一任しつつ、捜査には全面的に協力する意向を示した。世界最高額の7億ドル(約1050億円)で契約したドジャースでの初シーズンを前に、信頼していた通訳による裏切り行為が明るみに出た格好だが、大谷自身に不正行為への関与はないとみられている。
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