「流産の可能性」水面下で言及も公では「懸念なし」 ファウチ氏のSMS公開で全米に波紋

2026/08/12
更新: 2026/08/12

米共和党の上院議員らは、パンデミック下においてコロナ対策を主導した国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ元所長が公務用スマートフォンでやり取りしていたショートメッセージ(SMS)を新たに公表した。メッセージには、ファウチ氏が非公式に「理論上、コロナワクチンが妊婦の流産と関連している可能性がある」と言及していた内容が含まれていた。

しかし、同氏は公の場では「妊婦に対するワクチンの危険信号(懸念点)は見つかっていない」と述べており、公私での言動の食い違いをめぐって再び議論が再燃。議員や市民から厳しい批判が浴びせられている。

共和党のランド・ポール上院議員とロン・ジョンソン上院議員は10日、ファウチ氏が2021年1月に送信した一連のメッセージを公開した。当時、ファウチ氏は米疾病対策センター(CDC)のロシェル・ワレンスキー所長(当時)やビベック・マーシー公衆衛生局長官らと、妊婦に対するコロナワクチンの接種リスクと安全性について協議を行っていた。

ファウチ氏はやりとりの中で、2回目のワクチン接種後に多くの人が見せる強い免疫反応や発熱に触れ、「理論上、妊娠初期(第1トリメスター)における流産と関連する可能性がある」と指摘。これに対し、ワレンスキー氏も「確かに非常に良い視点だ」と同意していた。

しかしその数日後、ファウチ氏は公の場において「当時、妊婦のワクチン接種に関して懸念すべき懸念サインは見つかっていない」と発言し、その後も妊婦への接種推奨を継続した。

このやりとりが露呈したことで、批判と怒りの声が一気に広まっている。複数の共和党議員は、ファウチ氏が水面下でワクチンの潜在的リスクを議論していたにもかかわらず、国民に対してその懸念を伏せていた点、および情報開示の透明性の欠如と前後説明の矛盾を強く追及している。

トランプ大統領を支持する著名投資家のビル・アックマン氏もSNS上で言及。パンデミック期に第2子を授かろうとする中で妻が7度の流産を経験し、最終的に出産時期を逃した出来事を明かした上で、ファウチ氏の対応に対し「一体何を考えていたのか」と強い憤りを露わにした。

今回公表された資料には、3万4000通を超えるテキストメッセージと522件の音声メッセージが含まれており、米議会による調査が現在も進行中である。

なお、米CDCは現在、コロナワクチンに関する運用方針を改定している。生後6か月以上のすべての乳幼児に対する一律の接種推奨を取りやめ、患者と医師が個人の健康状態やリスクを踏まえて個別に判断する形式へと方針転換を図っている。

新唐人