ニューヨーク市の校長、税金を使って中国へ研修か

2023/11/02
更新: 2023/11/02

中国共産党が展開するスパイ活動に対する懸念が高まる中、ニューヨーク市の教育界トップ7人が「教育リーダーシップ」と称する旅行で中国を訪れた。「ニューヨーク・ポスト」によると、旅費の一部はニューヨーク市の税金で賄われているという。

ニューヨーク市の教育代表団は、上海の華東師範大学を訪問した。この大学は、中国の先進的な軍事技術やネットワークスパイ活動の発展を支援する高等教育機関の1つだ。同大学はまた、北京の軍事産業複合体をサポートする大学と協力し、先進的な軍事教育の理念を探求している。

この旅行は、ニューヨーク市教育局と華美協進社とのパートナーシップから始まった。華美協進社はニューヨークの非営利団体で、華東師範大学との協力の下、ニューヨーク市で最初の孔子学院を設立した。孔子学院は、米国務省によって「外国の使節団」、中共のプロパガンダ機関と見なされている。

教育局の報道担当者、ナサニエル・スタイヤー氏は「ニューヨーク市の多くの中国系住民の子供たちは公立学校に通学している。校長たちは中国の教育界と協力して、中国語や文化交流のプログラムを増やそうとしている」と述べた。

スタイヤー氏はまた、教育局がこの7人の校長らの航空券の費用を支払ったと明かした。スタイヤー氏によれば、華美協進社はホテル、食事、国内旅行の費用を負担した。具体的な費用は明らかにされていない。

この旅行の一部として、上海の華東師範大学や他の学校での講演や、会議でのスピーチが行われた。

一部の監督者はこの旅行に懸念と批判を表明した。学生プライバシー保護者連合の共同議長で、教育監督者のレオニー・ハイムソン氏は「彼ら(ニューヨークの校長たち)が学生や教師が特定できる情報が入った携帯電話やノートパソコンを持っていれば、私は非常に心配する」と述べた。ハイムソン氏によれば、米国の大学は外国の政府が監視やデータ盗難を行う可能性があるため、通常、教職員が自分のデバイスを持参しないようにしている。

「ニューヨーク・ポスト」の報道によると、教育省はデジタル・セキュリティについて話したがらなかったという。主催側の華美協進社や、代表団を率いた同社の廖申展副会長も、この問題について答えなかった。

蔡栄