中国臓器狩り、取り締まり強化を 人気ドラマにちなんで…英議員「イカゲーム」修正案発表

2021/11/23
更新: 2021/11/23

英議会の超党派議員グループは、中国共産党政権による法輪功学習者を含む良心の囚人の強制臓器摘出を取り締まる修正案を発表した。23日に審議される。

ネットフリックのオリジナルドラマ「イカゲーム(Squid Game)」にちなんで、「イカゲーム」修正案と名付けられた。ドラマで描かれた臓器収奪や密売シーンが注目を集め、中国の人権侵害を非難する声が高まった。

ドラマ「イカゲーム」のなかに…中国「臓器狩り」描写=英報道

修正案は、英国市民に対し金銭的な利益が発生する移植やドナーの明確な同意のない海外渡航移植を禁止する。さらに、人体標本などの目的で海外から輸送されてきた遺体にも、英国が定める同意原則が求められる。

2019年6月、イギリスで行われた中国民衆法廷では、中国全土では「強制臓器収奪が何年にもわたり、相当な規模で行われている」とし「おそらく法輪功学習者が臓器の主な供給源」と結論づけた。摘出された臓器は国内外の移植希望者に売られ、年間数十億ドルの利益を生み出す移植ビジネスに成長した。

「イカゲーム」修正案を提案した労働党のマリー・リマー議員は、「中国で行われている強制臓器摘出は、21世紀における最も恐ろしい人権侵害の一つだ。いかなる場合でも、英国市民が臓器狩りビシネスに投資するようなことがあってはならない」と強調した。また、修正案は臓器売買を全面停止するものではないが「臓器強制摘出に終止符を打つ役割を果たし、英国が正しい歴史の道を歩んでいることを示すものだ」と付け加えた。

さらに、「プラスティネーション」と呼ばれる人体保存技術を利用して作製した中国の囚人の人体標本がバーミンガムやロンドン展示されていたことに「許されることではない」と述べ、修正案可決の必要性を訴えた。

米国をはじめ国際関係担当。