中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と半導体大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)が、米政府の禁輸措置対象に認定されているにもかかわらず、昨年11月から4月まで、2社のサプライヤーはそれぞれ数百億米ドル相当分の輸出許可を取得したことがわかった。
報道によると、米商務省は半年間に、ファーウェイ向けの製品・技術の販売について計610億米ドル(約7兆円)相当の113件の輸出許可と、SMIC関連に計420億米ドル(約4兆8000億円)相当の188件の輸出許可を与えた。
SMICのサプライヤーによる輸出許可申請のうち90%、ファーウェイのサプライヤーによる申請のうち69%が承認された。
ロイター通信は、米下院外交委員会の共和党メンバーから、米商務省の同関連資料を入手した。
米商務省は、実際の輸出額は承認した額の「約半分」だとした。輸出申請許可は、トランプ前政権が策定し、バイデン政権が受け継いだ方針に基づいて行ったと主張した。
共和党のマルコ・ルビオ上院議員は、ロイター通信の取材に対し、バイデン大統領が説明すべきだと述べ、同政権は「中国側による経済安全保障上の脅威を真剣に受け止めていない」と批判。
トランプ前政権は2019年5月と20年12月に、ファーウェイとSMICをそれぞれ禁輸措置対象リスト、エンティティー・リスト(EL)に追加した。
同リストに記載された事業体は、米製品や技術などを輸出・再輸出する際、事前に米商務省から認可を受ける必要がある。
(翻訳編集・叶子)
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