中国国内で伝統気功グループ、法輪功学習者らがこのほど、拘束後に死亡したことについて、米政府系機関、国際宗教自由委員会(USCIRF)のジェームス・カー(James Carr)委員は、「国際社会と協力して、宗教の自由を著しく侵害する中国当局者らを追及し、多国間で制裁を発動するよう」米政府に呼びかけた。
カー委員は大紀元の取材に電子メールで答え、「USCIRFは中国政府による法輪功学習者への嫌がらせ、監禁、拷問を強く非難する」と述べ、学習者らが拘束期間中に死亡したことに強い懸念を表明した。
USCIRFは超党派の独立委員会である。国際的に宗教の自由の問題を調査し、米政府に関連政策を提言する。
同委員会が昨年公開した年次報告書2020年版は、「中国当局は依然として法輪功学習者への弾圧と強制臓器収奪を続けている」との認識を示した。
法輪功情報サイト「明慧網」はこのほど、複数の法輪功学習者が中国当局に拘束された直後に死亡したと報じている。在米法輪功学習者らは、USCIRFにこれらの事例を報告した。
明慧網によると、遼寧省大連市当局は今年1月19日、同市に住む学習者の張思琴さんを自宅で拘束した。張さんはこの約1週間後に勾留施設で死亡した。
四川省成都市の黃素蘭さんは21年1月20日に連行され、3日後に死亡した。
同年12月16日に拘束された黑竜江省鶴崗市の李双燕さんは、その翌日に亡くなった。
湖北省漢川市の胡漢姣さんは同年11月9日に連行され、その13日後に武漢市女子刑務所で死亡した。当局は胡さんは病気で亡くなったと遺族に説明した。遺族は病院側の診察記録などを開示するよう要求したが、拒否された。
米国務省は20年12月、法輪功学習者への迫害に関わった福建省アモイ市公安局の所長・黄元雄氏とその家族に対して制裁措置を発動すると発表した。
また、ブリンケン米国務長官は21年5月、四川省成都市の法輪功迫害機関「610弁公室」の元幹部である余輝氏に対して制裁措置を発表した。
いっぽう、中国当局は同年12月、米側の制裁に対抗してカー委員を含むUSCIRFの4人の委員に対し、中国への入国を禁止するなどの措置を講じた。
(翻訳編集・李凌)
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