国際 中東情勢

中国なりの米歩み寄りか シリア非難決議案に異例の棄権=国連安保理

2017/04/13
更新: 2017/04/13

化学兵器攻撃を行ったと疑われるシリアのアサド政権に対して、国連安全保障理事会(安保理)は日本時間13日未明、攻撃を非難し、化学兵器の調査への全面的な協力を求める決議を採決した。中国は異例にも棄権した。米中首脳会談後、米国に対して中国当局の歩み寄りを反映したとみられる。

6年前からシリア内戦が始まって以降、拒否権を持つ米国、イギリス、フランス、中国とロシアの5つの安保理常任理事国の中で、中国はシリア問題に関する議案に、今まで6回の拒否権を行使した。シリアのアサド政権の後ろ盾であるロシアは8回の拒否権を行使した。

常任理事国のうちの1カ国でも拒否権を行使すれば、安保理の議案が直ちに否決されるとの決まりになっている。ただ、常任理事国が棄権の場合、他の常任理事国と10の理事国から9票の賛成投票を得れば、議案は採択される。

今回欧米主導のシリア非難決議案に、ロシアが拒否権行使で同決議案は否決された。

米フォックスニュース(12日付)は、6~7日に開催された米中首脳会談が今回中国当局の対応に大きく影響を与えたとの見解を示した。

習近平国家主席は首脳会談後、米トランプ大統領と「多くの共通認識に達した」「友情を深め、信頼関係を築けた」と強調した。当局の棄権は米の対シリア政策に関して習近平当局なりの協力姿勢を示したとみる。

(翻訳編集・張哲)

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