美団

中国で女性のフードデリバリー配達員が急増。子を背負い酷暑の街を走る母親、臨月まで働く妊婦...。数字の裏にある「自立」の現実とは。

美団、京東、アリババの間で繰り広げられているEC競争が激化する中、現在その戦火はローカルライフサービス分野にも広がりを見せている。

ただ飯に群がる客、限界寸前の現場、赤字地獄の企業…暴走する中国デリバリー戦争、行き着く先は？

アリババ傘下の「餓了麼（ウーラマ）」と美団（メイトゥアン）が、即時配達市場で大規模なクーポン競争を展開。「満25元で21元引き」など実質無料のキャンペーンが中国全土に広がり、注文は1日で1.2億件を突破した。消費者は歓喜する一方で、店舗や配達員は対応に追われ混乱。弁護士からは「過剰競争で市場独占を狙っている」と批判も上がった。

借金をして海外留学から帰っても、希望する仕事がない。そんな李さんが被害に遭って死亡したのは、配達員の仕事を始めて6日目だった。

中国は今、景気の低迷による「史上空前の就職難」にある。公式データによる若者の失業率は20％強だが、実態はさらに深刻。庶民は身を削りながら、生きようとしている。

アント・グループが召喚されて17日後の4月29日、中国人民銀行、銀行保険監督管理委員会、証券監督管理委員会、国家外貨管理局など金融規制4局は、中国国内のインターネット金融業者13社を召喚し、行政指導を行った。