中国 消せない広告の裏に驚きの利益

中国スマホ「広告地獄」 何をするにも広告が邪魔!

2026/11/02
更新: 2026/11/02

写真を撮りたい。天気を調べたい。そんな当たり前の操作さえ、次々と現れる広告に邪魔され、スムーズにできない。

中国では以前から、スマホの「消せない広告」に利用者の不満が噴出している。

最近では、火災を119番通報した女性が、消防に現場の動画を送ろうとした際、突然現れた広告に邪魔され、送信が約1分遅れる事態まで起きた。幸い、大きな被害には至らなかった(深圳市)。

ほかにも、高齢者が観光地で写真を撮ろうとしたところ、わずか30秒間に20回以上も画面が切り替わり、撮影を断念した(安徽省)。

このように、電話をかけようとしても、写真を撮ろうとしても、アプリを開こうとしても広告が割り込む。そんな苦情が中国各地で相次いでいる。

では、なぜこんな広告がなくならないのか。答えは、儲かるからだ。

中国メディアによると、広告が1回クリックされると、業者には約50円の収益が入る。利用者の多いアプリなら、月に3000万円以上を稼ぐことも可能だという。

一方、違反広告への罰金は約10万~60万円程度。罰金を払っても儲かるため、悪質な広告が後を絶たない。

実際、中国の調査では、高齢者の7割以上がこうした誘導型広告に頻繁に遭遇しているという。

写真を撮るにも一苦労。スマホで何かしようとするたびに広告が邪魔をする。そして、いざという時の操作まで妨げられる。

便利なはずのスマホが、広告を見せるための道具になってしまっている。

利用者がどれだけ困っても、業者は儲かる。そんな仕組みが続く限り、中国の「広告地獄」はなかなか終わりそうにない。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!