写真を撮りたい。天気を調べたい。そんな当たり前の操作さえ、次々と現れる広告に邪魔され、スムーズにできない。
中国では以前から、スマホの「消せない広告」に利用者の不満が噴出している。
最近では、火災を119番通報した女性が、消防に現場の動画を送ろうとした際、突然現れた広告に邪魔され、送信が約1分遅れる事態まで起きた。幸い、大きな被害には至らなかった(深圳市)。
ほかにも、高齢者が観光地で写真を撮ろうとしたところ、わずか30秒間に20回以上も画面が切り替わり、撮影を断念した(安徽省)。
このように、電話をかけようとしても、写真を撮ろうとしても、アプリを開こうとしても広告が割り込む。そんな苦情が中国各地で相次いでいる。
では、なぜこんな広告がなくならないのか。答えは、儲かるからだ。
中国メディアによると、広告が1回クリックされると、業者には約50円の収益が入る。利用者の多いアプリなら、月に3000万円以上を稼ぐことも可能だという。
一方、違反広告への罰金は約10万~60万円程度。罰金を払っても儲かるため、悪質な広告が後を絶たない。
実際、中国の調査では、高齢者の7割以上がこうした誘導型広告に頻繁に遭遇しているという。
写真を撮るにも一苦労。スマホで何かしようとするたびに広告が邪魔をする。そして、いざという時の操作まで妨げられる。
便利なはずのスマホが、広告を見せるための道具になってしまっている。
利用者がどれだけ困っても、業者は儲かる。そんな仕組みが続く限り、中国の「広告地獄」はなかなか終わりそうにない。
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