中国のメモリー半導体企業、長鑫科技の株価は10月15日、5.24%下落し、時価総額は3兆元を割り込んだ。これにより、A株市場の時価総額首位から3位に後退した。株価は8月の高値から約3割下落し、2か月足らずで時価総額が1兆元以上減少した。
上場から3か月足らず A株時価総額3位に後退
中国メディア「財聞」によると、長鑫科技の15日の終値は1株43.59元で、時価総額は約2兆9600億元となった。中国工商銀行は約3兆300億元でA株市場の時価総額首位に返り咲き、中国建設銀行が約3兆元で2位となった。
長鑫科技の公開価格は1株8.66元。7月27日に上海証券取引所の科創板に上場し、初日の終値は49元で、公開価格から465.82%上昇した。時価総額は約3兆2800億元に達し、中国工商銀行を上回った。
8月17日には株価が61.8元まで上昇し、時価総額は約4兆1300億元に拡大した。しかし、その後は下落が続き、時価総額は4兆元、3兆元を相次いで割り込んだ。
今回の上場による調達額は約666億元に達し、科創板の新規株式公開として過去最大となった。上場初日の売買代金は1411億8700万元に上った。
同社はDRAMの研究開発、生産、販売を手がけ、製品はサーバーやスマホなどに使われている。
上場前後には、中国の一部投資家が株式掲示板で長鑫科技を2007年に上場した中国石油天然気になぞらえ、高値づかみになるのではないかとの懸念を示していた。
技術・製品の進展を相次ぎ発表も 株価下落続く
市場調査会社カウンターポイントが今年9月に発表したデータによると、売上高ベースで、長鑫科技傘下の長鑫存儲は今年第2四半期の世界DRAM市場で約10%のシェアを占め、4位だった。
長鑫存儲はこの2か月、技術や製品開発の進展を相次いで発表した。新世代のスマホ向けメモリーの量産を開始したほか、年末には新たなサーバー向けメモリー製品を投入する予定だとしている。
しかし、この間も長鑫科技の株価は下落を続けた。
長鑫存儲 サムスン技術流出事件にも関与か
長鑫存儲をめぐっては、サムスン電子のDRAM中核製造技術の流出事件への関与も指摘されている。
今年8月、サムスン電子に勤務し、その後、長鑫存儲の設立に関わったエンジニア、全被告が、韓国のソウル中央地裁で証言した。全被告によると、長鑫存儲が設立された2016年当初から、同社幹部はサムスンの18ナノメートルDRAM製造技術の入手を試みていたという。
韓国検察によると、この技術はサムスンが5年をかけ、約1兆6千億ウォンを投じて開発した。長鑫存儲に流出した関連資料は、その後修正や検証を経て、10ナノメートル級DRAMの量産に使用されたという。
韓国検察はこれまでに全など10人を起訴した。全被告はサムスンの関連技術を不正に取得・使用したとして、今年4月22日、一審で懲役7年の判決を受けた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。