中東では現在、ホルムズ海峡と紅海という主要なエネルギー輸送路をめぐり、緊張が高まっている。こうしたなか、中国共産党(中共)がイランに対し、フーシ派への影響力を行使するよう非公式に求めていたことが分かった。
ロイターによると、イランと連携するフーシ派は紅海沿岸で攻勢を強め、サウジアラビアの原油輸送や船舶の航行への懸念が高まっている。
こうしたなか、サウジアラビアは中国に協力を求めた。中国からイランに働きかけ、フーシ派の行動を抑えるよう求めたという。
中共はイランと緊密な関係を持つ一方、エネルギー面ではサウジアラビアへの依存度も高い。中国はサウジアラビアから1日150万〜200万バレルの原油を輸入しており、中国の原油輸入全体の13〜15%を占めている。
サウジ産原油の輸送が止まれば、中国経済にも大きな打撃となりかねない。
このため中国はイランに対し、フーシ派への影響力を使い、衝突が重要なエネルギー輸送路にさらに広がらないよう求めた。
しかし、イランはこの要請を受け入れなかった。
イラン側は「中東の平和と安定は、米国とイスラエルによるイランへの戦争を終わらせることにかかっている」との立場を示した。
イラン内部の事情に詳しい関係者は、中共の利益について、イランが判断する際の「数ある要素の一つ」にすぎないと指摘した。イランはフーシ派に紅海での攻撃をやめさせる意向はないとみられている。
一方、フーシ派が紅海やイエメンで攻勢を強めるなか、サウジアラビアが本格的な反撃に出ていない背景には、迎撃ミサイルの不足があるという。
関係者によると、サウジアラビアは迎撃ミサイルの在庫が減少しており、軍事基地だけでなく、国内各地の石油施設も守らなければならない厳しい状況にある。
このためフランス、イギリス、パキスタン、エジプトに支援を求め、防空戦力の派遣を要請しているという。
サウジアラビアの同盟国であるアメリカも、イランとの6か月にわたる戦闘で迎撃ミサイルの在庫が減少している。
米軍は現在、直接の軍事支援には踏み込まず、サウジアラビアに情報共有や作戦計画の支援を行っているという。
また、サウジアラビアはトルコ、パキスタンと防衛協定を結んでいるが、両国の外交官によると、現時点でサウジアラビアから正式な支援要請は受けていない。
戦闘の激化は民間人にも深刻な影響を及ぼしている。国際移住機関によると、最近の戦闘により、10万人を超えるイエメン住民が避難を余儀なくされている。
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